聞きたいことって、それ？ ページ4
「A、どっちが良いと思う？」
「んー、右」
「やっぱり！？こっちのが良いと思ってたのよねー！」
修行の息抜きに野薔薇とショッピング。女の子らしく、服屋で買い物をする。私たち二人は盛り上がるのだが、
「伏黒はー？」
「……どっちも同じだろ」
「はー？アンタ分かってないわねー」
「お前が聞いたんだろ！」
荷物持ちとして引っ張ってこられた伏黒は随分お疲れの様だ。ぐったりしている。選んだ服の会計を済ませ、休憩がてらにフードコートでお茶をする。ここからは別行動で、時間になったら集合しようという話し合いの結果、三人、バラバラに分かれた。
私は特にみたいお店もないので、集合地点あたりをうろうろする。目的がなくても商品を見るだけで楽しめるものだ。あ、これ悠仁にお土産で買っていこう。早く、帰ってこないかな。
・
そろそろ集合地点に戻ろうか。少し早いが、スマホでもいじっていたらすぐだろう。
「ねぇ俺とお茶しない？」
「………」
「無視？酷いなー。良いじゃん、楽しいよ」
「友達待ってるから」
「じゃあそのお友達が来るまで」
しつこい。東京のナンパはしつこいのか？いつもだったら悠仁が追い払ってくれるのだが、生憎今はいない。やっぱり、出かけるなら悠仁も一緒がいいな。適当にあしらう私にめげず、諦める気はない男。
「良いじゃん。行こっ」
「ちょっ」
よそ見をしていると、手を無理矢理引かれる。おい、誰が旦那様でも友人でもない男とお茶をするんだよ。離せ。抵抗しようようとした途端、男と私に影が出来る。フッと軽くなる腕。
「何してんだよ」
「ヒッ」
一目散に逃げ出す男。助けてくれたのは伏黒だった。走ってきてくれたのか、少し息が乱れている。
「大丈夫か？」
「うん、ありがとう。走ってきてくれたの？」
「まあ、遠くから絡まれてるお前を見えたから」
「そっか、本当にありがとう。今は悠仁がいないから、どうしようって思ってた」
ほんと、一人だと何も出来ないんだなって痛感する。旦那様も悠仁も側にいないから、もっとちゃんとしなければならないと頭では分かっているのだ。
「……桜崎は宿儺が虎杖を殺したのについてどう思ってるんだ？」
「別に、どうもないよ。旦那様が殺したのなら私はそれについて何も言わない」
伏黒は旦那様を許せないのかもしれないけど、結局私は旦那様の為に生きてるのであって、悠仁の為には生きてない。それだけだ。まあ悠仁、死んでないけど。
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lala - 宿儺と夢主との愛がもうなんというか美しすぎてほんとに好きです……歪んだ愛そのものを表しているかのよう…そして何より文の作り方がお上手でとても読みやすかったです。更新楽しみにしております。無理はなさらないよう頑張ってください！ (2022年1月24日 2時) (
レス) @page48 id: d69b352aad (このIDを非表示/違反報告)
ジョリ - 2人の愛とか、夢主ちゃんの思いやりとかで泣きそうになりました。更新楽しみにしています（╹◡╹）無理の無いように頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年1月9日 20時) (レス) @page48 id: aa78d32f78 (このIDを非表示/違反報告)
優月(プロフ) - この作品とても大好きです (2022年1月9日 18時) (レス) id: 2ec0497ee9 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 83EPHNUQX3O3FI8さん» コメントありがとうございます。不快な思いをさせてしまっていたら申し訳ありません。直ぐに修正します。 (2021年12月19日 13時) (レス) @page40 id: 125efbe70f (このIDを非表示/違反報告)
83EPHNUQX3O3FI8(プロフ) - この小説で宿儺の株が上がりました。あと、未亡人って差別用語だと思います。 (2021年12月19日 2時) (レス) @page48 id: 5b2f0bd76c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年1月17日 16時
