悠仁と旦那様 ページ13
「人の体でなにしてんだよ。返せ」
悠仁の声が私を現実の世界に連れ戻した。見えないナニかに引きずられるようにフェンスから降りた悠仁……旦那様は面食らったで、会話を続ける。
ふと、悠仁の纏う空気が緩んだ。小さい対の目が閉じられていく。
「動くな」
呪術師の声は硬い。構えを作り、悠仁を見据えた。
「オマエはもう人間じゃない」
「は？」
「呪術規定に基づき、虎杖悠仁。オマエを____呪いとして
今、何て言った？殺す、悠仁を？旦那様を？分からない。さっき、悠仁がどうして旦那様に成っていたのか検討もつかないが、どうしてか悠仁が此処で死んだら旦那様も消える…その事だけが頭を支配した。
は？、ドス黒い声が喉の奥から滲み出た。私は呪術師の顔目掛け、足を振り上げる。殺しはしない、気絶させるだけだ。無傷の私と、頭部から血を流す不意を突かれた呪術師、どちらの攻防が速いかなんて、馬鹿でも分かる。
「今、どういう状況？」
バチン、私の脚が誰かの手によって止められた。驚いてすぐさま脚を引っ込め、距離を取る。顔を向けた先には輝くような白髪を持つ男が口角を上げ、余裕そうに立っていた。
音も無く現れたソイツは「いやー驚いたよ」と、思ってもなさそうなトーンで口を開く。
「五条先生！？どうして此処に」
呪術師が頓狂な声をあげた。五条、五条？何処かで聞いた名だ。誰だ？一体いつ、誰が言っていたんだ？
「いやーボロボロだねー。しかも女の子に蹴られる間近とか。二年のみんなに見せよー」
カシャカシャスマホで連射されている呪術師は鬱陶しそうに顔を背ける。
「いやー特級呪物が行方不明になると上が煩くってね。観光がてら、馳せ参じたってワケ」
で、見つかった？
見つかった？コイツらは特級呪物を探している。ん？もしかして、悠仁が食べたのってまさか…
「あのーゴメンそれ、俺が食べちゃった」
「マジ？」
「「マジ」」
五条は悠仁に近づく。後ろから押したらキスしそうな程近い距離で、「フッフ、本当だ混じってるよ。ウケるー」と笑った。なんであんなに近づく必要があったのか出来ればお聞きしたい。
「宿儺と変われるかい？」
宿儺、その言葉に反応する。
「１０秒だ。１０秒経ったら戻っておいで……大丈夫、僕最強だから」
紙袋を呪術師に渡し、体をほぐす五条。パチリ、目が合った。
「それと君、なんで宿儺と呪い合ってるの？」
耳元で五条が囁いた。
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ゆうちゃんンンン(プロフ) - コメント失礼します。この作品を作っていただきありがとうございます。大好きですもし良ければなのですが、前世の記憶が無いバージョン？を作って欲しいなと思っています。自分、悠仁と宿儺推しでして、図々しいと思われるかもしれませんが気が向いたら作ってほしいです (8月2日 13時) (
レス) @page50 id: f5df7aa05f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 大好きですぅぅ (2022年1月25日 1時) (レス) @page50 id: 639ef9d5fe (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - タイトルがモロ好みで作品も最高でした！最後の蛇足も良かったです！ (2021年6月22日 20時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
西 - たまに出る夢主ちゃんのツッコミっぽい口調がとてもおもしろいです。。ありがとうございます。 (2021年3月29日 2時) (レス) id: a86aefda0e (このIDを非表示/違反報告)
宿儺 - 宿儺マジ神かよ♪素敵 (2021年1月20日 19時) (レス) id: c0f52421e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2020年12月19日 15時
