初回限定版の重さ ページ7
side.ar
久々の試合とだけあって、練習に気合が入る部員たち。
もちろん俺も試合自体は楽しみだけど、他にも理由はある。
『よお、やる気十分だな。』
「薮ちゃん!」
高身長の癖なのか、俺の頭をリズムよく叩く彼はサッカー部の部長である薮ちゃん。
三年生だけど、仲の良さからなのかみんなこの愛称で呼ぶんだ。
「試合を見に来て欲しい人がいてさ!かっこいいところ、あわよくばシュート決めてやろうかと思って!」
『ははっ、あわよくば、じゃなくてシュート絶対決めろよな。』
そう言って監督の元へ行った薮ちゃんは俺の憧れ。絶対次の部長は俺になって、いのちゃんに自慢するつもり。
それよか、試合来てもらわなきゃなって考えているとこの前の一年生が話しかけて来た。
『あの、有岡先輩!これ、よかったら…!』
「へ、俺に?」
差し出された袋を覗けば、大人気アイドルユニット''my girl'' のCDが。
しかもつい最近発売されたであろう初回限定版。
この田舎町じゃ、新作の発売なんて3週間遅れがザラだし、発売されたところで在庫が少ないせいか即完売だ。
「どうしたの、これ…。」
『裕翔先輩から、有岡先輩がこのアイドルの曲が好きって聞いて…。偶然、東京の友達からもっらて、』
たしかにこのアイドルが歌った一曲が気に入ってるって裕翔に話したことはある。
だけど、初回限定版って…高いんじゃないの?
俺が貰っちゃっていいわけ?
感想待ってます!と言って去ってしまった彼女。
ずっしりとCDを持つ手元が重く感じた。
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とりてん(プロフ) - (名前)さん» 間違えてパスをつけてしまったので外しました!すいません。 (2018年4月10日 23時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 2のパスワード教えてください。 (2018年4月10日 23時) (レス) id: 1240e3c3c3 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - natsuki0808さん» まさか泣いていただけるとは思ってもおらず…達成感でいっぱいです。ありがとうございました! (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - ゆうみさん» そう言っていただけると書く方も楽しくできます!最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - 遥華さん» 更新を楽しみに待ってくださりありがとうございました!その言葉がとても嬉しいです。次の作品も楽しみにしてもらえれば幸いです。 (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とりてん | 作成日時:2018年3月20日 0時