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見渡せばライバルたち ページ38

「んじゃ母ちゃん、俺行ってくるわ!」


土曜日の、午後11時半すぎ。
泥だらけのユニフォームを持って家を出た。





自転車を飛ばして着いたコインランドリー前に停まる見慣れない車。
運転席をちらりと覗けば窓が開いた。


『あっ君が有岡くん?』

「そうですけど…」

『マネージャーの高木です。俺まで来ちゃってごめんね。夜中に1人で歩かせるの心配だったんだ。もう伊野尾くん中に入ってるから、気にせずゆっくり話してね。』

「ど、ども。」


な、なにあのイケメン…
いのちゃんのマネージャーって言うけど、芸能人並みの顔面偏差値だよ!?


呆気にとられながらドアを開ければ、初めて会った日みたくベンチで寝ているいのちゃん。
起こすのは忍びないけど、早く話したくて軽く体を揺すった。


「いのちゃん、起きて。」

『ん、ふえ…おはよぉ。』


ラジオ放送からすぐに来てくれたから疲れているんだろうな。
焦点の合わない目と開いた口が色っぽくて、思わず目を逸らしてしまった。


「あれ、ネックレスとか珍しいね。」

『あーこれねぇ、ひかるがくれたの。』

「へ、へぇ…」


逸らした視線の先にあった、皮とシルバーのネックレス。
もう付かないからって、と言ったそれは初めからいのちゃんの為にあるかのように似合っていて。


「じゃ、じゃあそのいのちゃんらしからぬジャケットは…」

『こっちも山田のお古!似合ってないかな?』

「やまだぁ?!」


お古ってチビのあいつじゃサイズ合わないだろ!

つい前のめりになると、足元にあった紙袋にぶつかった。
中には数え切れないほどの手紙がある。


「これは一体…」

『ん?ファンレターだよ。返せないけどちゃんと読まなきゃね。』


宛名を盗み見れば、女の人だけじゃなく男の名前も混じっている。



さっきのマネージャーといい、恋愛感情とは関係無くいのちゃんに好意を寄せている人はたくさんいるんだ。


ラジオで聞いたあの言葉に安心してしまって。

余裕ぶっこいてる場合じゃないんだと自分の背中を押した。

午前0時のランドリー→←君の周りには沢山の



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とりてん(プロフ) - (名前)さん» 間違えてパスをつけてしまったので外しました!すいません。 (2018年4月10日 23時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 2のパスワード教えてください。 (2018年4月10日 23時) (レス) id: 1240e3c3c3 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - natsuki0808さん» まさか泣いていただけるとは思ってもおらず…達成感でいっぱいです。ありがとうございました! (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - ゆうみさん» そう言っていただけると書く方も楽しくできます!最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)
とりてん(プロフ) - 遥華さん» 更新を楽しみに待ってくださりありがとうございました!その言葉がとても嬉しいです。次の作品も楽しみにしてもらえれば幸いです。 (2018年4月10日 22時) (レス) id: 3eeda2cba1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とりてん | 作成日時:2018年3月20日 0時

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