いちごみるくのように甘く (ページ8)

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いつも通りページ8

その日の仕事は思いの外すぐに終わり、俺たちは別々に帰宅した。

送るよと言ったが、大丈夫だと断られた。俺のことをかなり警戒している様子だった。無理もない。

Aの弱点のような森田の話題を出してしまったことを後悔した。

「吉澤くんおはよう！」

次の日、Aが俺と顔を合わせてくれるかを心配したが、Aは拍子抜けするほどいつも通りで、まるで昨日のことは何もなかったことにしようと言っているようにも思えた。

「Aー！！おはようっ」

「森、田くん、おはよう」

いつものように、そして他の女子にもするように、Aの頭をぽんと叩いて挨拶をした彼も、もちろんいつも通りで、なんだかそれが少し腹立たしかった。

触られた頭に触れ、切なそうに、つらそうに、顔を赤らめるAの姿を見た。

「閑也おはよー」

『…なんだしめか。おはよう』

「おーい。なんだとはなんだ」

一瞬目があったAがすぐに目を逸らしたので、俺も見ないようにした。

つらそうなAを見るのは、俺だって、つらい。