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「直球過ぎるだろ・・・・・・」

中也さんは随分と動揺していたが、問いにははっきりとした解答をくれた。

「襲わねェよ」
「なら良い。家の中で戦うと家具が壊れて面倒だ」

まだ部屋には必要最低限の家具しかなく、一つでも壊されると明日からの生活で困る。

まぁ部屋があるだけで贅沢と云っていいのだが、便利な物がある生活に慣れてくると、やはり家具はあった方が良い。

買い直しにお金が掛かるところも財布に大打撃だ。

「何で今更戦うんだよ!?そうじゃねェ・・・・・・周りの人間皆戦闘狂とでも思ってんのか!」

中也さんは「まじか此奴」とでも云いたげな(実際少し聞こえた)表情を浮かべる。
襲うと云われて真っ先に思い浮かぶのは、襲撃だと思うのだが。

「襲うって云ったらそれしか無いだろう」
「これが戦闘に慣れすぎた奴の末路か」

戦闘なら探偵社員もマフィアも慣れている。
同じでは。

「そもそも、今回はお前に送らせる気はねェぞ」
「まぁ、それはこれから次第だな」

今回は私もお酒を飲める為、私も酔って送るどころでは無くなる可能性もある。
だが、そうなると帰れなくなるのでは。
酔っている人達は、一体どうやって家に帰宅しているのだろう。

「Aが酔ってる様子って想像出来ねェよな」
「急に大きな声で笑い出すかも知れないぞ」
「Aがか?ねェだろ」
「無いか」

悩む様子もなく否定されたが、否定されるとむしろやってみたくなるのが私の性というものであって。

「・・・・・・はっはっはっ」

試しにやってみると、抑揚のない笑いしか出てこなかった。
中也さんが驚いたようで二度見した後に固まった為、羞恥心で頭が沸騰しそうになる。

「済まない無理だほんの出来心だった」

やってしまったと頭を抱えていると、中也さんが吹き出すような笑い声を上げ、静かに肩を震わせる。

「せめて何か云ってくれ・・・・・・恥ずかしい」

今更恥ずかしいも何もないが。
人の記憶を消去したいと、ここまで思ったのは初めてだ。

「A、お前急にっ、無表情で笑うなよ!しかも見事なまでの棒読みじゃねェか!」
「慣れない事はするものじゃ無かった」

恥ずかしさを誤魔化そうと、グラスを傾けてアルコールを流し込む。
だがそれではやはり誤魔化しきれず、両手で顔を覆って溜め息をついた。

「これはこれで面白ェが、やっぱAは自然に笑った方が可愛いな」

思わぬ爆弾が投下されて、両手で顔を隠した儘固まる。
可愛いは禁句だと伝えた筈だが。

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作品ジャンル:恋愛
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風と衣(プロフ) - Rio*さん» ありがとうございますm(_ _)mゆっくりと休ませて頂きます!今コロナ感染も多くなっておりますので、この時期の体調の変化にはお気を付け下さい!コメントは励みになるので、嬉しかったです(*^^*) (2022年7月14日 9時) (レス) id: 11e2fd2044 (このIDを非表示/違反報告)
Rio*(プロフ) - しっかり休んでくださいね😢ご自分のペースで更新頑張ってください!! (2022年7月14日 0時) (レス) id: 31d091d700 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風と衣 | 作成日時:2022年7月10日 0時

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