言の葉集め【my、akn、kid】 △ ページ9
【my】
ワード：トマト、手料理、きいてない
「あ、」
冷蔵庫を見て思わず間抜けな声がこぼれ落ちる。
「……どうしたの」
「トマト缶買い忘れたかもしんない」
「え、嘘でしょ。 先週の会話もしかして聞いてないの？」
ありえないと言わんばかりの目でこちらを見て呆れる彼。
いや、一応申し訳ないなとは思っているんです。
「……というかもしかしたら私、カルボナーラを作るんだと勘違いしていたかもしれない」
「え、……生クリーム、ベーコン、ガーリック、……うわ、本当だ」
「えー、どうしよ。 灰くん、今日はもういっそのことカルボナーラでもいい？」
「……まぁ、俺は元々一緒に料理を作る側じゃなくてあくまでAの手料理を頂く側だし、Aがそうしたいなら別に構わないけど」
「おーけー、じゃあそうするね！」
【akn】
ワード：サイダー、一口、上下する
「もう夏は終わったのに今からサイダー飲むの？」
「いやいや、それは違うわ。逆に今飲んだ方がある意味面白くて、エモくて、そんで俺ららしいと思うんだよな」
「あーね、それもそうだわ」
もう初秋だというのにまだ暑さが後ろ髪を引いてきて、
今日はまだ喉をあまり潤していないからか頭が働かない私は脳死で肯定するしかなかった。
否定する理由もないけど。
「……じゃ、そういうことで俺から先に一口頂きますわ」
そう言って二つあるうちの一つを取って、飲もうとする彼。
……なんというか、喉を上下する仕草がその、あれだなぁ。
「なんか、明那がサイダー飲んでる姿、えちくないか？」
いつのまにか声に出ていたのか彼は濁点までわざわざ丁寧につけながら盛大にむせた。
「ちょっと待って、それ今言う必要なくない！？」
「あはは、ごめんって、不可抗力だよ」
「も〜！」
そう言ってふい、とそっぽを向く彼。……だけど、まぁ、真っ赤な耳はめちゃくちゃ見えてるよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠霞(プロフ) - のんさん» ありがとうございます……！リクエストのほうも承りました。消化するのに時間がかかってしまいますが、気長にお待ちいただけると幸いです……！ (2022年4月1日 8時) (
レス) id: 88ea8129dd (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんにちは、msrざんを推させて頂いているものです、、！作者様の文章の書き方がすごく大好きです！リクエストなのですが、宜しければメンヘラなmsrさんがヘラってしまう的なお話が見てみたいです・・・！これからも更新頑張って下さい！長文失礼しました。 (2022年3月31日 20時) (レス) @page1 id: 4ff02946c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翠霞 | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sui_Ka_zr
作成日時：2021年8月27日 22時
