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それから数回、あまりいい気分はしないながらも親に連れられてまた教会に来た時、
皆が縋るようにして祈っていた先に、人がいた。
頭に不思議な輪があって、白金の入り交じった眩しすぎる衣装、
それとふわふわなカフェラテのような茶髪。
あれは間違いなく、真っ白な像として描かれていた天使様だと思った。
南日に当てられて、暗い中輝く天使様は像で見るよりは恐ろしくなかった気がした。
いや、違う。
あの時はまだ、天使様の後ろ姿しか見えていなかったから、違う。
絶対。
教会に似合うようで似合わない天使様に固まっていたら、母親が話し終えたらしく手を引いた。
後で聞いてみれば、像に向かって歩き出していてまるで像に触れる為に、
あの私が縋りつこうとする為に向かっているような気がしたらしい。
聞いてて寒気がした。
ありがとう、お母さん、
しかしあの後もやはり私は教会に連れられ続けた。
いつしか、両親が忙しくなろうとも、体調を崩そうとも私は行かされ続けた。
信仰心のない私が行っても意味なんてないだろうに。
それでも親は何かを知っているみたいに、行きなさいと言い続けた。
何度通っても天使様はあの場所に居て、像の方を向いて佇んでいた。
周りの人に聞いたって、写真を撮ったって、そこには何も無いはずなのに、
どうして私の肉眼には映るんだ。
どうして、彼は振り向いているんだ。
ある日のこと、もう親も死んでしまった私にはあの教会に行くことはなくなった。
もしかしたら元からこうしてればよかったのかもしれない。
それでも行き続けたのは、なんでだろう。親が言い続けた言葉が思い出せない。
多分『天使様はあなたの事を気に入っているから』とは言っていたけど、
その先がどうしても思い出せない。
まるで道が壊されたみたいに、本棚に1冊だけ何も無いスペースがあるみたいに。
そう思った時、目の前に人影がいた。
街灯に照らされて姿がよく見えない、けれどあれは絶対に見覚えがある。
怖い、あの怖さは何、知ってる、あれ、あれって、、、
「お久しぶりですね、Aさん」
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翠霞(プロフ) - のんさん» ありがとうございます……！リクエストのほうも承りました。消化するのに時間がかかってしまいますが、気長にお待ちいただけると幸いです……！ (2022年4月1日 8時) (
レス) id: 88ea8129dd (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんにちは、msrざんを推させて頂いているものです、、！作者様の文章の書き方がすごく大好きです！リクエストなのですが、宜しければメンヘラなmsrさんがヘラってしまう的なお話が見てみたいです・・・！これからも更新頑張って下さい！長文失礼しました。 (2022年3月31日 20時) (レス) @page1 id: 4ff02946c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞 | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sui_Ka_zr
作成日時：2021年8月27日 22時
