“漆黒の姫”とDEAD APPLE【文豪ストレイドッグス】

・決着・ ページ25

＿＿＿…

澁澤｢私の言った通りだろ？｣


澁澤は残酷な笑みを浮かべる｡澁澤が鋭く伸ばした爪を振り上げる｡

っ…！目線は夜叉白雪じゃない､鏡花だ｡
夜叉白雪と『死神』はそれに気づいて鏡花を庇う｡

瓦礫に埋もれたままだった体を起き上がらせ､鏡花のもとに走りだすが同時に爪撃が走る｡


｢っ鏡花！！死神！！｣


夜叉白雪と死神が切り裂かれ､後ろにいた鏡花も撥ね飛ばされる｡


鏡花｢白雪！｣

死神『ぐっ…A､済まん』


澁澤に斬られ､夜叉白雪と死神の姿が千切れになって消える｡
まるで消失してしまったかのように｡


鏡花｢そんな＿！｣

｢くっそ…！｣


鏡花だけでもって思ったけど､やっぱり間に合わない…！

鏡花の体がビルの残骸に叩き付けられる｡土煙があがる｡


｢鏡花ｯ…！！｣


土煙が収まり､見えたのは鏡花を抱きとめる敦君の姿｡


｢良かった…｣


鏡花が無事な事に安堵し､澁澤を見据える｡
認めたくないけど､単体だったら私も芥川も敦君も鏡花も勝てない｡ならどうするか…簡単だ｡
四人でまとまってかかるのみ


敦｢…四人で力を合わせないと､僕らの居場所を守れない｣

鏡花｢！｣

｢よーく分かってるじゃないの､敦君｣

敦｢もう一度､夜叉白雪を呼べるね？Aさんも…｣

｢私には聞かなくていいよ｡あいつも倒したくて仕方ないだろうからね…鏡花､敦君､芥川｣


鎌を握りしめ､3人を呼ぶ｡


芥川｢…判ってます､何をすべきか｣

敦｢ああ､判ってるさ｣

｢いい返事だね｣


改めて､澁澤と対峙する｡


敦｢鏡花ちゃん､君の嫌いたくなかった夜叉白雪は､君の言葉に必ず答える｣


敦君は走り出す｡大切なものを守るため､雄叫びを上げて澁澤に爪を立てる｡


澁澤｢その青さも美しい｣


二人の力は拮抗していて､他者は容易く割り込めない｡それでもこのままだったら敦君が不利になる｡

鏡花もそれが分かっている｡


｢いくよ､鏡花｣


鏡花が頷いたのを見て､私は鎌を回す


鏡花｢＿＿＿夜叉白雪！！｣

｢『死神』＿＿！！｣


敦君にとどめをさそうと上空に浮かび上がった澁澤の背後､そして敦君を庇うように前に夜叉白雪と死神が降り立った。

夜叉白雪の刃､死神の鎌が澁澤の胸を前後から貫いた｡
死神が鎌で胸を貫く時､瓦礫と共に刺したため澁澤を磔にする｡

すかさず､敦君が叫んだ


敦｢芥川！｣

芥川｢僕に命ずるな！｣


芥川が怒鳴り返しながらも黒布を騒めかせる｡
黒刃の奔流は籠となり澁澤を閉じ込めようとする｡籠が閉まる直前､駆けた敦君が滑り込んだ

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