“漆黒の姫”とENDのE組【文豪ストレイドッグス】【暗殺教室】

・続・ ページ21

｢さァて､次はこっち｣


私はまず､潮田渚の資料を手に取り手を通し始めた｡

【普通のサラリーマンと主婦の間に出来た一人息子｡しかし､母親がヒステリックで父親と離婚｡息子は母を心配し､母方に残っている｡たまに母親に内緒で父親と会っている模様｡裏社会には全く関わりを持っていない｡】

関わりがない…？一般人が生まれつきの暗殺の才能を持つ事なんて有り得るの？
六ヶ月で35人を葬った鏡花ですら､両親の血を引き継いだ才能｡
なのに…


｢これは…要注意だな｣


凡そ､渚はこの教室で才能を開花させる｡それに気づいた時､殺し屋の道に進む事も可能性が出てくる｡最悪､才能が開花し殺す事に慣れてきた時に師匠を超える殺し屋となるかもしれない…
そうなる前に私が殺そう｡師匠を超えることは許さない｡そして､師匠を殺すのは私だ｡


｢次､茅野カエデ｣


【本名雪村あかり｡雪村製薬会社の娘｡1人の姉がいる｡子役として活躍もしており芸名摩瀬榛名｡現在は休業中｡姉は昼は椚ヶ丘中学校3年E組の担任｡夜はとある研究所で働いていた｡しかし､とある実験中の事故に巻き込まれ､今年の三月に死亡｡研究所が行っていた実験は触手の実験｡対象者の暴走が原因｡妹､あかりは丁度姉に用事がある為研究所の外に居た｡その後の鑑識で爆発後に触手の種のキットが無くなっていた事が判明】

つまり､茅野カエデは姉の仇をとる為に触手キットを盗み出し､自分に使ったということか…
そして､この実験所が師匠が入れられていたところ｡だから､わざわざ偽名を使ってねェ…
更に資料を捲ると触手についてが書かれていた｡

【触手は長い間メンテナンスを怠ると地獄の苦しみ｡やがて触手に精神を蝕まれ暴走する｡そうなったら最後…】


｢死に至る…か｣


つまり､カエデは自分の命を捨ててでも姉の仇を取り､師匠を殺すつもりでいるということか
中々の執着心だね｡


世界的殺し屋､死神が今度は殺される番となり､一般人の息子が暗殺の才能を開花させる事となり､姉の仇をとる為に自分の死を選んだ1人の少女＿＿いやァ､あの教室中々だねェ｡久々に面白い仕事なンじゃない？
楽しみでしょうがないよ｡


師匠を最後に殺すのは私だ｡
彼らには最後のフィナーレを飾るための駒となる｡さァて､小さな暗殺者達私の掌で思う存分踊りなさい｡どう足掻いても結論は変わらないからね｡

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