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道枝side
まさか、仕事で晶哉に会う日が来るなんて。丈くんは、僕と晶哉の関係を知っててこの指示を出したんだろうか。
わからない。そもそも、あの人の考えが読めた試しがないから。
「みっちー、どうやって聞き出したらええと思う？」
「どうやって……んー、難しいですね」
「やんなぁ」
結局晶哉とどう接するべきか、答えが定まらないうちに、到着してしまった。
何気に、ここへくるのは初めてだ。さすがに、知り合いとこんなところで再会するとは思わなかったけれど。
受付に面会の旨を伝えると、少し待ってくれと言われたので、待合室のグリーンの長椅子に２人で座った。中は一応暖房が付いていたが、これからのことが気がかりで、体が震える。
決して僕と晶哉は仲がいいわけではなかった。同じ施設にいたから、会ったらしゃべりはしたけれど。
たまたま晶哉が中庭で歌っている所を目にしたことがある。透き通るような歌声に、思わず度肝を抜かれた。
歌手にでもなるのかと訊いたところ、笑顔で「ミュージカル俳優になるんです」と宣言していた。
友達ではなかったけれど、彼が礼儀正しく、いい人だったことは分かる。
そんな彼と、こんなところで再会したくなかった。
「大西さん、道枝さん」
受付の人が呼ぶので立ち上がったら、すかさず「道枝さんのみ、面会を許可すると仰っております」と言われた。
僕だけ？ どうしてだろう。流星くんと目が合った。
「なんでですか？」
「わからないんですが、とにかく道枝さんを指名してまして……」
「はあ。流星くん、どうしましょう」
「んー、せっかくやし、みっちー一人で行ける？」
「はい。行ってきます」
もしかして、晶哉は僕に気を利かせてくれているのだろうか。
正直にいうと、晶哉と僕が同じ施設にいたことはあまり知られたくない。知られて、色々丈くんらに詮索されるのが怖い。
案外、犯罪者になっても、晶哉の根底の優しさはそのままなのかもしれない。
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ぽてと(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！ 出来る限りペース上げていきますね！ (2020年6月22日 19時) (
レス) id: 697481dbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 初めまして！こちらの物語が好きで更新されるとすぐ見てしまいます(^^)ただ1話ずつの更新なのでお忙しい中申し訳ないのですが、更新を待ってる時に気になってしょうがないので更新数を増やして欲しいです（ ; ; ）無理を言ってしまってすみません…… (2020年6月21日 22時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Yoshikosan0313
作成日時：2020年5月30日 18時
