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メモには、見覚えのある名前が書いていた。
佐野晶哉。前回の事件の犯人。サイコキネシスのS。
他にも小さい字で一杯書き込みがなされている。中には、晶哉が語ったらしい、事件のあらましも書いてあった。
「これ、晶哉の取り調べの記録？」
「まさや？ 知り合い？」
「いや、そう言うわけちゃうけど！」
嘘、大嘘だ。佐野晶哉は紛れもなく、知り合いだ。
恭平はボクの動揺には全く気づかず「取り調べじゃなくて面会」と訂正してきた。
面会ということは、この人は弁護士か何かだろうか。とてもそうには見えないが。
「これを、なんで刑事に伝えるんですか」
「敬語なってんで」
ああ、面倒臭い。
「恭平、弁護士やんな？ こんな情報、警察に伝えたら不利なるけど……」
「あ、俺弁護士ちゃうねん。弁護士の助手」
「助手？」
そりゃそうか。この人が弁護士だったらとんでもないギャップやし。
というか、弁護士ではないにしろ、弁護士サイドの人が敵の警察に情報漏らしたらダメでしょ。
「俺が助手やってる弁護士さぁ、まじで声高くて、すぐキレんねん。それで腹たってもうてさ？」
「……はあ」
なんとなく、その人がすぐキレるのは、恭平に問題がある気がするけど。
「腹立ったから、腹いせに、情報流すってこと？」
「そうそう！」
その弁護士の人に同情する。あろうことか情報漏洩だなんて。
こっちはもちろん、使える情報は利用させてもらうけど。
「どう？ 信用できそう？」
「信用？」
どうしてこんな事を聞くんだろうか。信用できるから、ここに呼んだんじゃないのか。
「言うて相手側の人間やろ？ 偽の情報渡して、こっちをかく乱するつもりかもしらんからな」
なるほど、とも思ったが、そう言うのは小島くんに任せたらいいのに、とも思う。
ああそうか、ライバルチームに頼りたくはないんかな。
「多分、あの人演技できるような人じゃない気がします」
ちょっと失礼な事を言ってしまっているが、事実だからいいだろう。
「なるほどね。俺もそう思うわ。じゃあ、ありがとう。仕事戻って」
そう言って丈くんは仕事に戻って行った。
……俺もそう思う、ってなんやねん。結局、俺があの人の話聞く必要あったか？
しかも、休憩時間割いたのに、休憩させてもらえへんし。ちょっと腹立つ。
午後の仕事は、休憩不足で、ちっとも捗らなかった。
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ぽてと(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！ 出来る限りペース上げていきますね！ (2020年6月22日 19時) (
レス) id: 697481dbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 初めまして！こちらの物語が好きで更新されるとすぐ見てしまいます(^^)ただ1話ずつの更新なのでお忙しい中申し訳ないのですが、更新を待ってる時に気になってしょうがないので更新数を増やして欲しいです（ ; ; ）無理を言ってしまってすみません…… (2020年6月21日 22時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Yoshikosan0313
作成日時：2020年5月30日 18時
