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「あの、リチャくん。俺にも責任があるから、俺も探しに行きます」
「小島には責任ないって。今日は疲れたやろ？ 帰り？」
「……はい」
大橋さんの苦しそうな笑みに胸を痛めつつも、小島は大橋の提案をのんで帰ることにした。
そのまま大橋さんとリチャさんは急ぎ足で部屋を出て行き、二人きりになった。
「A」
帰り支度をしていると、不意に小島が呼びかけてきた。
「あのさ、今回の犯人、まだ幼い子供やねんけど」
「うん、知ってる」
「俺、可哀想で仕方ないねん」
確か、小島は子供好きだったっけ。
「でも、二人も殺したでしょ？」
「そう、やけど」
「……なんかあった？」
「え？」
「その子と話しているうちに、なんかあったんじゃないの？」
言う通りらしく、小島は俯く。少し間を置いてから、ポツリポツリと語り始めた。
「その子、斗亜くん、っていうねんけどさ。めっちゃ可愛くて、いわゆる美少年な？
至って普通、いや、ちょっと裕福な感じの家の子供。
……でも、能力のせいで真山に嫌がらせされて、普通の生活が送れんくなってさ。
それ知った時俺、ほんまに辛くて……なんで、なんの罪もなく生まれてきた斗亜が、あんな目に合わないとあかんかったんやろうって」
聞いていて、私も少し胸を痛めた。小島の言っていることも十二分にわかる。
だからって、人を殺して良いことにはならない。
でも、ちょっぴり、因果応報みたいなことを考えてしまった。
……ダメだ、私。どんな人にも、殺されて良い理由はないのに。
「俺らがあの子捕まえんのって、正しいんかな」
小島の言葉を聞いてふと、午前に聞いたリチャさんの話を思い出した。
『いくらSが生きづらい世の中やとはいえ、一般市民に危害を加えるんは間違ってる。
俺らがやってることは、間違ってない』って。
「……どんな理由があっても人を殺してもいいわけないよ。確かにその子はかわいそうだと思う。でも」
「お前はそうやろな」
突然、私の話を遮るように、小島はぶっきらぼうに言う。
もしかして私、余計なことでも言った？
「お前にはわからんよな。普通に生きてきてんもん」
「は？」
「羨ましいわ、なんも悩まずに好きなことできたんやろ？」
一瞬、小島がこんなに乱暴な言葉を言ったのが信じられなかった。
小島の言っていることはその通り。
だけど、いくらこの言い方にはカチンときた。
だから、思わず言い返してしまったんだ。
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ぽてと(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！ 出来る限りペース上げていきますね！ (2020年6月22日 19時) (
レス) id: 697481dbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 初めまして！こちらの物語が好きで更新されるとすぐ見てしまいます(^^)ただ1話ずつの更新なのでお忙しい中申し訳ないのですが、更新を待ってる時に気になってしょうがないので更新数を増やして欲しいです（ ; ; ）無理を言ってしまってすみません…… (2020年6月21日 22時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Yoshikosan0313
作成日時：2020年5月30日 18時
