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遅れて到着した大橋も、この異様な空気に立ちすくんでしまった。
「もうひとつ、聞いていいかな」
あまりに淀みのない(淀みはあるが)笑顔に気を許したのであろう少年は、控えめに首を縦に振った。
「あの家……真山さんとこの家、焼いたん？」
あまりに突飛な質問に、少年は胸が張り裂けそうなほどドギマギした。あまりに度直球すぎる。
「意図的なんかそうじゃないんか分からへんけど、やったやろ？」
罰が悪そうに俯く少年を見て、小島は笑みを消す。
「この人、やっぱり警察やったんか……どうしよう」
驚いて少年は小島を見た。
「そう思ってるよな？」
「なんで……？」
小島はもう一度笑みを浮かべる。
「俺、テレパシー持ちやからさ」
「……アレルギー持ち？」
「テレパシーな。テレパシー知らんの？」
「うん」
「……待って、めっちゃかわいいねんけど」
と、小島は一人でに悶え始めた。悶えるポイントがわからず、少年と大橋は怪訝な顔で小島を見る。
今のやりとりで、少年が犯人だと悟った大橋は、少年に向かって優しい口調でこう言った。
「一人で抱え込んで辛かったんちゃう？ だから、あの日泣いてたんやろ？」
俺の想像やけどな、と付け加えると、少年は重い口を開いた。
「……そうです。僕が、真山さんの家を」
少年の目には涙が浮かんでいた。
子供だからと言ってこの殺人が許されるわけではない。
しかし、大橋自身もSである辛さは十二分に理解していたし、頭ごなしに叱ることも出来ない。
「署まで、同行してもらってもいい？」
大橋の提案に、少年は静かにうなづいた。
そのまま少年……嶋��斗亜を二人の真ん中で歩かせ、真山家前の車まで移動を始めた。
数秒歩いたのち、大橋はお手洗いを申し出た。
「ごめん小島。先行っててくれん？ ちょっとトイレ借りてくる」
「え？ ちょっと」
小島の静止も聞かず、大橋は走り出した。
困惑した表情で小島は大橋を見送る。
……しかし、これが命取りとなったのだった。
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ぽてと(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです！ 出来る限りペース上げていきますね！ (2020年6月22日 19時) (
レス) id: 697481dbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 初めまして！こちらの物語が好きで更新されるとすぐ見てしまいます(^^)ただ1話ずつの更新なのでお忙しい中申し訳ないのですが、更新を待ってる時に気になってしょうがないので更新数を増やして欲しいです（ ; ; ）無理を言ってしまってすみません…… (2020年6月21日 22時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とあ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/Yoshikosan0313
作成日時：2020年5月30日 18時
