想いの伝え方 ページ18
、
梓祇Aside
梓「っ、はぁー…」
夢「っわ、大丈夫で…いや、大丈夫じゃないか」
梓「あ、はは…別に平気ですよ。大したことじゃないですし」
まあ、多少の恐怖心はあったけれど…笑。
夢「僕にとっては大したことですよ、ほんとに、助けられて良かった…。
すみません、僕が遅くなってしまったばかりに」
梓「いえいえ！私の方こそ迷惑かけちゃって…ゆめおさんは何も悪くないですよ、気にしないでください」
こんな私を本気で心配してくれて、走って、怒って、私に非があるのに謝ってくれる。
そんな姿が、かっこよかった。
私が惚れて、恋焦がれた彼は私の中でいつの間にか�牴聴Δ蕕靴じ綰抬瓩�ら�爐�っこいい男性�瓩吠僂錣辰燭里世伐�めて気付いた。
私は、そんな彼が＿＿
夢「あ、花火…」
梓「！……本当だ、 」
突然空に様々な色の、形の、花火が登り、咲いた。
偶然にもここから見える景色は、願えばあの大きな花火に手が届きそうな程に近い。
それに周りに私と夢追さん以外の人は居なくて、残るのは風になびいた草の音だけ。
梓「綺麗、とても」
思わず見惚れてしまう。
昔は花火が上がる時の大きな音が苦手だったが今はその音も気にならない程に空をずっと見上げてしまう。
夢「ですね、とても…綺麗です」
花火が咲き誇り終わるまで私達2人は黙って空を見上げ続けた。
＿＿その時お互いがたまに視線を向けていた事は本人だけの秘密。
.
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梓「ん〜〜っ！綺麗だったし美味しかったー！」
夢「ですね、夢中になり過ぎてご飯食べるの忘れてましたし笑」
そう、私達は花火に夢中になり過ぎてご飯を食べる事を忘れました。
なので談笑しながら食べました。( (
夢「……そろそろ帰りますか？」
梓「そーですね、この時間ですし」
帰りたくないな、なんて我儘だ。
それに、手紙も、彼に渡すキーホルダーも全て私の我儘、利己的に渡すもの。
それで満足しようよ、ね。
.
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梓「すみません、最寄駅まで送って頂いて」
夢「流石に1人で女性を帰らせるわけにはね笑」
…優しい人だ…どこかの友人とは大違い。
じゃなくて！！！
渡さなきゃ、結果はどうなってもいい、この弱さだから仕方ない。
この想いだけ、伝わればいい。
梓「…あの、ゆめおさん」
夢「はい、何でしょう」
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作者名：切見四季 | 作成日時：2024年1月27日 23時
