4話 ページ4
歓迎会と称された宴は楽しかった。
それは、もう。皆が酔いつぶれ、部屋に運ぶのを手伝う。
酒は飲まなかった。弱いし。
｢サンジの料理は美味しいんだな。こんなの毎日食べてたら、舌が肥えてしまいそうだ。｣
｢おう、クソうめえだろ？それなのにコイツらと言ったら…。｣
最後のチョッパーを部屋に投げ入れ、俺達も寝よう、そうサンジが言った時に気がついた。
自分はカラコンをしているんだった。
ちなみに、髪も染めている。
髪はまだこっそり風呂ででも染めればいいが、カラコンはそうはいかない。
寝る前に外して、朝起きて誰かに見られたら…。知識のある人にはバレてしまう。
ただの黄色の目ではない、金色の目なのだ。
まるで宝石のよう、と、昔親の目を見て思った。それは、しっかりと引き継がれているだろう。
しかし、初日で断れるほどキモも座ってなかった。それに、最初にぼんやりと人がいると寝られないんだと伝えても、なんとかなるだろと返された。
｢あ、その前にヒナにだけだぞ、他の奴らに言うなよ？｣
そうサンジは言うと、そっと冷蔵庫から美味しそうなケーキを取り出した。
なんで俺が野郎なんかに、と彼はつぶやく。そう思うなら用意しなくたっていいのに。
すると、ガチャリとドアが開き、ロビンが現れた。
｢あら。サンジが男にスイーツだなんて珍しいわね？｣
ロビンちゃん！？と驚くが、ロビンはくすくすと、寝付けなかったの、と言った。
まあ、ロビンちゃんとナミさんの分は用意してあるんだと取り出した。
スイーツを食べ、部屋に向かう。
今日は寝られねえや、そう思い布団で寝たフリを決め込む。
ただ、ぼんやりと、自分はなんて運がいいんだろうと考えた。
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作者名：すー | 作成日時：2018年6月9日 19時
