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第九話 美味しい揚げパン ページ10

呼び出された使者は主の命に頷くことなく動き出す。戦闘を始めた使者に気を取られていたわずかな隙に鎌を手に崖を全速力で駆け降りる。
 目標が離脱したと気づき後を追おうとした遊撃隊は少女が呼び出した使者にその道を立ち塞がれる。遊撃隊の剣が使者の身体に突き刺さるが使者達は攻撃の手を止めることをしない。生きていない使者に対しその肉体を狙った攻撃が通じるはずもない。それに対し相手はただの人間。使者達は互いに言葉を交わすことなく、されど一つの意志で動いているかのように敵の弱点を攻めては圧倒的な力を見せつけ血の海が広がることになった。



「・・・あー本当、めんどくさい。なんなのよあれ、遊撃隊のくせに動きが早すぎるのよ」

 自身から切り離しても制御できる上位体の使者に戦闘を任せてきたとはいえイライラは収まらない。鎌を消し手ぶらで街に入る。鎌を持ったままでは明らかに襲撃しにきましたとアピールするようなものだ。さすがにそんなことをすれば目立ってしまうことは解かりきっている。
適当な屋台で奪ってきた揚げパンをほお張りながら気配を探す。
 そもそも人間の金銭を知らないアストリッドには物を買うという概念はない。欲しかったら奪う。ただそれだけだ。
 先ほどの市街地の揚げパンと違いここの揚げパンは齧ると僅かに魚の香りが口の中に広がる。揚げパン自体に魚は入っていないが魚を上げた油でパンを揚げたのかパンにまで匂いが移ってしまっている。しかしそれはそれで惣菜が中に入った揚げパンに程よい香りを足しさらに美味しく感じられる。
 揚げパンから意識を取り戻し魔力の流れをたどる。途中戦闘を任せていた使者が自身の中に戻ってきたことを確認したアストリッドは小さくつまらないと呟く。

「・・・この街のどこかに必ずママのかけらはある―――私にはママがすべてなんだから・・・」

第十話 それは遠い日のこと→←第八話 遊撃隊



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ストゥアート(プロフ) - 昔少女さん» コメントありがとうございます。更新頻度は遅いですが、楽しんでいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。 (10月22日 14時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
昔少女 - あなたの生み出す想像の世界を私も漂っています。 (9月17日 15時) (レス) id: f6820b1fd8 (このIDを非表示/違反報告)
ストゥアート(プロフ) - エリザさん» ありがとうございます。今週は期末試験期間なのでほとんど更新ができませんがこれからもよろしくお願いします。 (2016年7月25日 20時) (レス) id: df3bdd8f8f (このIDを非表示/違反報告)
エリザ - 更新まっています(^_^)/~ (2016年7月25日 11時) (レス) id: fa956406d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ストゥアート | 作成日時:2016年7月4日 21時

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