２０ ページ20
章大Side
カクテルグラスの向こうに映る綺麗な横顔。
今日のこのおしゃれは、
櫻井リーダーのため？
それならちょっと妬けるけど・・・
その櫻井リーダーからさっき、
電話もらって・・・
「素直になれよ」
一言だけで電話切られてん。
昼間は喫煙ルームで、
Aのこと真面目に考えてるから、
邪魔すんな的なこと、言うてきたのに。
やから俺、
諦めようとしてた。
結局、諦めつかずに、
Aを探して、
三宮中のレストラン、
駆けずり回ってたのは、
やっぱり、内緒やけど。
「章大、ルミナリエは？」
涙目で聞くAが愛しい。
今、Aの瞳に映ってんのは、
俺だけ。
信じてええよな？
「行くわけないやん。
お前がおらんのに」
そう言うたら。
「章大、・・・何言うてるん？」
照れ隠しなんか、そんな返事が返ってきた。
けどもう、真っ赤っかで、
涙ぐみそうで。
俯いたAの左手を、
そっと取って。
恋人つなぎする。
Aが少しびっくりしたんが、
その小さい手から伝わって。
俺の胸も否が応でも高鳴ってく。
ちらって、隣みたら、
恥ずかしそうに頬染めてるAと目が合うた。
めっちゃ好き。
大好きや。
早く伝えたい。
「やから・・・
お前が好きやのに。
他の女の子と出かけたりせえへん」
大倉の前で恥ずかしいけど。
今、ちょうど他の客と話してるし。
一秒でもはよ伝えな、
またはぐれてまいそうで。
ちゃんとつかまえておきたい。
「お前ももう、
他の男と出かけたりすんなや？」
呆れるほど。
俺だけ見とけばええ。
ちらって、俺を見たあと。
A、ほんまに泣き出してもうた。
「違うもん。
章大のせいやもん。
意地悪言うから。
章大が悪いんやん」
ぐすって言うて。
震える唇を自分の指で押さえてる。
可愛ええ。
何これ。
「なんで泣くねんな？
まいるやん」
頭、よしよししたっても。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 907人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年11月16日 21時
