Street Blues (ページ41)

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章大Side

浮かれ過ぎて、
今、ほんまに脳内、お花畑状態。

待ち合わせ場所に、
ちょっと早く来過ぎて、
Aを待ってるだけやねんけどな。

ほんまは、不安もあるで？

もしかしたら、
家族に俺のこと、言われへんのかなあって。

今は定年してるけど、
高校の先生してはったいう両親。

一回り年の離れたお兄さんがおるらしい。

お兄さんは大学院出てから、
研究職に就いて、
ずっと仕事で東京で暮らしてるねんて。

結婚もしてはって、
子供さんももう小学生やって。

やから、今は両親と３人やねんけど。

厳しいんちゃうかなあって・・・

家族の話は教えてくれるねんけど。

肝心の、俺との付き合い許してくれる？ていうんが、まだ聞けてない。

昨日も、家の前まで送るって言うたのに。

近くでええって言い張るねん。

あんまり心配で、見つかれへんように、
家に入るまで、
こっそり歩いてつけてったもん。

家の中から、
出迎えに、
お母さんが出てきはって。

めっちゃ大事にされてるねんなあと思った。

うちの親よりはかなり年配やしな。

もしかして感覚がちゃうんかなあって。

はよ紹介して欲しいけど、
焦ってもあかんよな。

ビルの外壁にもたれて待ってたら。

Aが人波の中に見えた。

俺を見つけて、
嬉しそうに手を振って駆け寄って来る。

うわあ。

今日めっちゃ可愛ええ。

仕事の時は、カチッとした服着て、
パンプス履いてる事が多いせいかな。

もこもこニットに紺色のダッフルコート。

カジュアルなチェックのロングスカートに下に、
ムートンブーツが見えてる。

俺もたまたまダッフルコート着てるから。

お揃いっぽいよな。

あかん。

絶対に顔がデレてる。