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先に洗面所で歯磨きしてるAを後ろからハグする。
「おはよお」
ほっぺにキス。
「章大、髪はねてる。
可愛い」
振り返って俺の髪を手で押さえてくれる、
その仕草があんまりにも可愛いて。
つい、抱き上げてもうた。
「やあっ、おろして、おろして」
きゃあきゃあ言うてたら。
窓の外の廊下から。
「章ちゃん？
誰か来てんの？」
思いっきり、マルの声がして。
うわあって。
Aが、しぃって人差し指たてて。
なんでか、しゃがみこむから。
壁あって、見えてはないのに、
不思議な子やなって。
「うん！
Aが来てる！」
窓越しにマルにでかい声で答える。
めっちゃ自慢したい気分。
「ええっ。いつからそうなったん？
振られた言うてたやん」
マルもでっかい声で答えてきて。
Aが目を白黒させてる。
「うん、それがな、
昨日から付き合い出してん！」
窓の外に答えたら、
マルが、ひゅうって口笛吹いた。
「おめでとうな。
じゃ、俺、出かけるから、
また会社でな！」
マルの足音が遠ざかってく。
Aが俺の服の袖引いてくる。
「章大、丸山くんに言ってもいいん？」
めっちゃびっくりしたみたい。
「あかん？
俺は公認になりたい」
「ううん。
あかんわけちゃうけど・・・」
真っ赤になって、
照れてる。
ぎゅうって抱きついてきて、
ほっぺに朝のキスしてくれた。
はあ。
めっちゃ幸せ。
「やっぱり嬉しい。
章大、大好き」
背伸びして、耳元に言うてくれる。
ついこの前まで、
櫻井リーダーがあんなに好きやったくせに。
こんなに俺に甘えてくれるなんて。
まるであの夜、
恋の魔法にでもかかったみたい。
何かがほんの少しでもずれてたら。
今、きっとこうなってない。
この世界の恋人は、全部が奇跡やねんなって。
そんなこと、感じてた。
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年11月16日 21時
