Encore ___もう一度___

25 小山 ページ25

それから3日後、手越は無菌室に入った。

無菌室は、普通の病室の中に分厚いビニールのようなものが張ってある仕組みだった。

今日から、手越に直接触れることが出来ない。

そして、まるで手術室にいるお医者さんのような格好をしないと手越に会うことが出来なかった。



手「慶ちゃんが、慶ちゃんじゃないみたい、笑」

小「こんな格好、したくてしてんじゃねぇからさ。笑笑」


その時、


手「、、ぅ、はぁ、はぁ、はぁ、っ、」

小「、手越、？！」

ナースコールを押す。

もう今は、手越には触れないんだ、


佐「吐き気止め入れますね〜、」

抗がん剤、輸血、栄養剤、様々な点滴が刺さった手に、また1つ追加される。






先生が去っていった後、


小「手越、」

手「け、ちゃん、」


俺が話しかけると、

優しく笑ってピースをする手越を見て、

涙が零れそうになった。

ほんとは、とっても辛いのに。


その時。

増「はぁ、はぁ、こやま、」

小「、まっすー、、」

もう一度手越の方を見ると、眠ってしまっていた。


増「遅くなってごめんな、」

小「ううん、」

増「手越は？」

小「結構今日も熱高かったみたい。いまは吐き気止め入れてる、」

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