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episode２−１５ ページ30
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「そんなことない。そんなことないから！
絵を描ける……あんな凄い絵をAは描けるんだから……卑下するなよ……それだけで凄いって俺は思う」
こんな細い身体に見合わないほどの重荷をAは背負ってる。
「先生……先生……」
うわ言のように呟く彼女をぎゅっと抱きしめた。
ここで自分の想いに気づくなんて。
生徒以上の感情を持つなんて。
でもキミの全てを知ったとき、壁を壊してでもキミを守りたいと思ってしまった。
誰とも恋愛する気になれないとか思ってたくせにね。
でももう自分の気持ちに嘘はつけない。
けれども俺達は教師と生徒。
傍目から見れば禁断だ。
それにAがいじめられているのは俺が原因だった。
あからさまに守ったら疑われ、ますますキミが傷つく。
抱いてしまった気持ちはいきなり八方塞がりだ。
どうすればキミを守れるんだ？
俺はAを抱きしめながら葛藤した。
窓の外は今だ雨が降っている。
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作者名：ユタカ | 作成日時：2017年2月24日 9時
