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episode２−１０ You Side ページ25
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横山さんは私の絵をカッターでズタズタにする。
それに応じて私の心もズタズタとなる。
「……っ」
涙が零れる。
命の次に大事な絵を描くことを破壊されて、今まで沈んでた感情が溢れる。
思う存分絵を傷つけた横山さんはスッキリとした顔をしていた。
「ふん。やっと泣いた。あんたのそうやって傷ついた顔を見たかったのよ。また大野先生に構ってもらうつもり？許さないから。ハハッ、帰りましょう」
高笑いして横山さんたちは帰って行く。
「うっ……」
涙は止めどなく流れる。
絵を描くことが私の唯一の生きがいなのに……。
それを侵されたら私はどうすればいいの？
私の人生ろくなことがなくて……きっとそんな人生に少しでも彩りが加わるように神様が私に絵の才能を与えたのだろう。
でもそのせいで大野先生に見込まれて、それが周りを嫉妬させた。
そんな才能ならいらなかった。
でもそれがないと私はどう生きればいいか分からない。
路頭に迷う。
誰か助けて……。誰か……。
「……大野先生……」
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作者名：ユタカ | 作成日時：2017年2月24日 9時
