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10月12日(土)第4回東京競馬3日目 11R 白秋S(3歳以上3勝クラス、芝1400メートル)
凱旋門賞が終わり、今週の火曜日俺は帰国した。
一回相馬野馬追のために帰ったけどゆっくりするのは久々だ。
3ヶ月時差7時間のところにいたから時差ボケが2日ほど続いたが、それも治った中での日本の騎乗。
早速帰国後初勝利を挙げて意気揚々の中メインへ臨む気でいたのだが……。
10レースの騎乗を終えて11レースのサマースプラッシュの勝負服に着替えていく。
10レースは負けたから縁起が悪いような気がして別の鞭にチェンジする。そしてパドックへ向かう。
そう、10レースは負けた。
個人的にはできたと思ったら差された。あの人の乗った馬に。
通路を抜けるとパドック。
空と電光掲示板が視界に入ってくる。
「カズ」
潤くんが来た。
今乗るサマースプラッシュは松本厩舎の馬。
前走は俺がフランスに行ってたから乗ってなかったけど俺のお手馬だ。
「潤くん。どう？サマースプラッシュ」
「間隔は2ヶ月ぐらい空いたけど前走と同じくらいの出来だと思う」
「そう」
ちょうど目の前をサマースプラッシュが通った。
相葉さんともう一人のスタッフに曳かれている。
確かに出来は悪くない。
前走サマースプラッシュはミカルが乗っていた。
勝ってそのままってことも有り得るのに俺を起用してくれてありがたいよ。
「ありがとう、潤くん。俺にしてくれて」
「うちに厩舎の主戦はカズなんだから当たり前でしょ」
ありがたいよ、本当に。
「よっお二人さん」
そこに翔ちゃんがやって来た。
残念ながらサマースプラッシュは翔ちゃんの馬じゃない。
このレース翔ちゃん個人所有の馬はいないけど櫻井RHの馬はいる。
ローリングデイズという馬だ。鞍上は武岡豊和。
「ローリングデイズはどうよ」
「良いね。チャンスはありそう。じゃあ俺は武岡さんの所に行くわ」
「じゃあ」
武岡さんはパドックには来ない。
10レースで勝ったから口取り、表彰式があり慌しいのだ。
昨夜調整ルームの食堂でこのレースについてちょっと話した。
レースのときになるとあの人は怖くなる。
オッズを見ればサマースプラッシュは9番人気、ローリングデイズは5番人気だった。
ちなみに昨日同じテーブルにいたミカルのサターンウィザードは2番人気、田渕のオクトスは3番人気。
オッズは割れていてどれが勝ってもおかしくない。
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作者名：ユタカ | 作成日時：2021年3月24日 8時
