To the World３【ars】 (ページ33)

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するとしばらくして木本さんが入って来た。

「会長がお帰りになりました」

「ありがとう」

「野々村さんいつもこういうことしてるんですね。凄いなあ」

木本さんも栗東の何人かの調教師を担当してるからと凄いと思うけど。

「代表、一つお尋ねさせていただいてもよろしいですか？」

「どうぞ、何なりと」

「代表が近々RHを出るといった噂が広がってまして……本当でしょうか？」

「アハハ」

思わず笑ってしまった。
誰だそれを広めた奴。

「ないない。誘われたは誘われたけど断ったよ。そう伝えといて噂の元に」

「……かしこまりました」

木本さんはそそくさといなくなった。
俺もなめられたものだな。

その後は通常通りに仕事をし家に帰るとさつきちゃんが待っていた。
料理の良い匂いがする。

「おかえりなさい」

「ただいま」

彼女を抱きしめる。
そしてただいまのキスを軽くする。

「どうでしたか？」

「うん。……本音で話すと良いんだね」

「そうですか。良かったですね」

将来を考えてると親父には言ったもののどこでどう言うかが問題だよね。

「今日のご飯何？」

「肉じゃががメインです」

ご飯の前に彼女を食べたいけどそんなこと言ったら怒られるから収めとく。

彼女の後をついて行きながらリビングに入る。
この幸せが永遠にあれば俺はずっと幸せだろうなと思う。

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