To the World２【ars】 (ページ7)

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ゴッドオブウインは中団から後方にいるイメージが強い。アカシの前後にいるイメージだった。
周りがアカシに感じているであろうものを今ゴッドオブウインから感じてる。
マジだと思った。

レースは2コーナーから向正面。
浜口俊輔に乗り替わったシアトルヘイローは1000メートル59秒台のラップを刻む。ペースは丁度良い。
しかし隣のゴッドオブウインが厄介だ。
ほんの僅かに後方を見ればハングアップオンは中団のインにいた。今日の馬場は内有利で外を回ると不利なので池山さんは正しい。
ワンスアゲインは見えなかった。多分外枠だし後方の外にいるだろう。

3コーナーが見えてくる。ここからどうするか。
一つしか思い浮かばなかった。
それだけ選択肢を隣の人に奪われたということになる。

3，4コーナー中間。
外のゴッドオブウインが少しずつ進出し始める。ならば俺もそこに合わせていく。

4コーナー。シアトルヘイローの手応えが怪しい。
バテた馬を上手くパスせねばとコーナーの遠心力を利用してジワリジワリとゴッドオブウインを外にやる。

最後の直線。
先に鞭を入れたのは俺だった。武岡さんは身体を沈め追い始める。

残り300メートルでシアトルヘイローを交わし2頭で先頭に立つ。
しかしどこか余裕なゴッドオブウインに対しグリーンライトはどこか必死だった。

右端からハングアップオンが見えてくる。
残り200メートル。ここでゴッドオブウインが突き放した。

俺は歯を食いしばって追った。
しかし残り100メートルでハングアップオンに交わされる。

ゴッドオブウインが1着でゴールした。
グリーンライトは3位で入線する。

武岡さんは鞭で勝利をアピールした。
実は武岡さんはドバイで乗るという選択肢もあったのだ。しかしゴッドオブウインにこだわった。
なぜ大切にずっと乗ってきたのか。
その答えが見えてきた。

とにもかくにもゴッドオブウインは新たな面を出してきた。
春天へ向けて脅威だと俺の勘が告げていた。

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