To the World２【ars】 (ページ4)

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3月31日(日)メイダン8R ドバイシーマクラシック(G1、芝2410メートル)
　第2回阪神競馬4日目 11R 大阪杯(G1、4歳以上オープン、芝2000メートル)

俺の出番は午後からだったが異国の競馬が気になって予定よりも早く起きた。

軽く飯でもと思い食堂に行くとテレビでは昨夜のドバイ国際競走の模様を流していた。
丁度気になっていたドバイシーマクラシックだったのでテレビの前で陣取る。

ドバイシーマクラシックにはデュアルセッションとニューディアマンテの2頭が出走。
鞍上はそれぞれミカルとクレールだ。

スタートは横並び、そこから崩れていく。
先手を打ったのは有力外国馬のペースメーカーだった。
ニューディアマンテは先行集団でかかり気味だ。
デュアルセッションは後方で脚を溜めている。

最後の直線。
スローペースで脚を溜めていた各馬が伸びていく。まさにヨーイドンな競馬だ。

各馬伸びていく中際立ったのはデュアルセッションとパラディペゼというフランスの牝馬だった。
残り200メートルで2頭のマッチレースとなった。
ニューディアマンテも伸びているが離されていく。

デュアルセッションとパラディペゼとの叩き合い。
しかしゴール目前でパラディペゼがグイッと伸びた。
そこがゴールだった。

優勝はパラディペゼ、デュアルセッションが2着、ニューディアマンテは4着だった。

日本では強い2頭もやはり海外で勝つのは簡単なことではない。
しかし彼らの走りは今後アカシが凱旋門を走ることになったときの指標になる。

勝ち馬のパラディペゼ、3着のアングラヴィティというアイルランドの馬には注目しておこう。

「えらい食い入るように見てたな」

俺の目の前に武岡さんが座る。

「そうですか？」

「そうだよ。お前今まで海外レースをそこまで真剣に見てなかったで」

武岡さんは俺を見定めるように見て。

「和也海外で乗りたいか？」

海外。俺は今まで日本で乗っていればいいと思ってた。
コネクションがあるから乗鞍は困らないし稼ぎもある。

だけど正直日本の競馬はぬるま湯だ。
アカシが海外に行くのなら俺も海外で乗るのに相応しいジョッキーにならないといけないのではと思い始めた。

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