月水晶５【S.S】 (ページ6)

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ドラマの撮影の合間。

スマホを見れば二宮くんから飲みの誘いのラインが入っていた。
潤くんも行けるらしい。

「雅紀くん、今日何時に終わりそう？」

「11時に終わるんじゃない？いつもの飲み？」

「そう」

「いいんじゃない？明日は貴重なオフだし」

私は行けると返事した。

結果、撮影は予定通り夜の11時に終わった。
雅紀くんにバーまで連れて行ってもらう。

「こんばんは、マスター」

「おうAちゃん、あいつら来てるぞ。先生は連れてないのかい」

「あのときはたまたま会っただけですから」

私がいつもの席を覗くと、二人はすでにいた。

「おっすA」

「撮影お疲れ」

二宮くんと潤くん。

私にとって彼らは仲間だ。

潤くんは相変わらず俳優として活躍していて、そのルックスと子役時代から培った確かな演技力でドラマや映画に引っ張りだこだ。
来クールには主演ドラマが控えている。

二宮くんとは同じ大学に進み、変わらぬ関係だった。
彼は大学在学中に高校のときから目をつけていたという音楽事務所にスカウトされて晴れてメジャーデビュー。
今では新進気鋭のシンガーソングライターとして話題になっていて、今の私のドラマの主題歌も担当している。

二人とは成人を迎えたときからここで飲んで近況報告をしている。
同い年の二人は私の刺激で、切磋琢磨していると思う。

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