Gypsophila２【K.N】 (ページ28)

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夏音と彩華と出会ったのは中学のとき。

和也と雅紀と敦司が同クラの野球部で仲良くなって、彼らを介して二人と知り合った。

どう具体的に仲良くなったか思い出せない。
でも夏音は可愛くて、はっきりした所があって、彩華はしっかり者で可愛くて、私の絵が上手いことをただ素直に褒めてくれたのが嬉しかった。

敦司が亡くなって、夏音を４人で見守ろうと決めて、いつからか４人は私の中でかけがえのない存在になっていた。

だから皆には幸せになってほしかった。
皆の幸せは私の幸せだと思ってた。

でも今は……二人が幸せになってほしいと言う。
幸せって何だろう。

二人の気持ちが嬉しい。
でも苦しい。

いつのまにか頬に熱いものが流れてた。
そして二人に会いたくなり、ドアを開けた。

「A……」

開けた瞬間、二人に抱きつかれる。

「A、大野先生のこと好き？」

夏音に尋ねられる。

「うん……」

「そっか。私達ね、無理に幸せを作ってほしくはないの。A自身が幸せだって思う方向を私達は応援する」

「そうそう」

夏音の言葉にうなずく彩華。

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