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角度が変わり、くちゅっと音を立てて、舌がスルッと入る。
和也は何人の
初めての私はリードされる。
でも……和也は夏音が好きなんじゃないの。今までの女だって夏音の代わりなんじゃないの。
じゃあ……私も夏音の代わり？遊ばれてるの？
私は……そんな女たちとは違う。
そう思ったら、気が付いたら和也を突き放してた。と同時になぜか流れる涙。
分からない。
和也はそんな私を見て、目を見開いてる。
自分のしたこと……分かってる？
「なんで、なんで、なんで……」
「A……」
「触らないで！」
和也の伸ばした手をパチンと叩く。
初めてなのに。
それが女と遊んでいる和也に汚された。
初めてのキスは好きな人としたかった。
叶わないけど。
「和也は夏音が好きなんでしょ。で、それを忘れるためにカノジョ作って、でも続かなくて。そして今は寄る女を引っかけて遊んでるんでしょ！？」
「…………」
和也は沈黙している。
肯定と受け取る。
「私も夏音の代わり？勘弁して！……こんな人に、こんな人に……ひどいよ、和也。私初めてなのに……」
これ以上醜態は晒したくなくて、こう言った後、私は家に入り、アトリエに飛び込んだ。
膝を抱える。
私は大野先生が好きなのに。
何でこんなショックを受けてるの？
なんて男は勝手なの？
自分の欲望優先なの？
痛い目に遭えばいいんだ。どいつもこいつも。
私は呪いながら涙を流した。
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作者名：ユタカ | 作成日時：2017年9月13日 11時
