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和也が私の隣に座る。
やっぱり人工的な匂いがする。
「じゃあニノが来たから始めようか」
私と彩華が下から美樹さんに飲み物をもらって、皆のコップに液体を注ぐ。
ビールとジンジャーエールの割合が３対２になった。
「夏音！お誕生日おめでとー！！」
パンパンと鳴るクラッカー。
「ありがとう」
「かんぱーい！」
「かんぱーい！！」
コツンコツンと当たるコップ。
私はジンジャーエールだ。
舌の上で炭酸が弾ける。
美樹さんが食べ物を持ってきてくれて、各々食べていく。
「じゃあ皆、夏音にプレゼントあげよう」
雅紀の言葉に私はかばんからプレゼントを出す。
「じゃあ俺から。おめでとう！」
雅紀は図書カード。５０００円。
「……雅紀、和也のときは密林のギフト券だったよね。手抜き？」
「夏音は作家先生だから、図書カード。それで好きな本買ってね」
「……ありがとう」
どうやら手抜きらしい。
でも雅紀らしい。
「私は、はい」
彩華は可愛い感じの化粧品メーカーのコスメセットだった。
「可愛い！ありがと」
「私はこれ」
私からはマーブル柄の入浴剤などを含んだバスグッズ。
ファンシーだ。
「ありがと、A」
夏音の嬉しそうな顔が見られれば本望だ。
「最後は俺ね。ハイよ」
和也は高級そうなシャーペンとボールペンのセットだ。
その中に可愛さもあって、夏音に合っていた。
「皆、ありがとう」
夏音の笑顔が何よりのお返しだった。
この笑顔に戻るまで何年かかったか。
櫻井先生には感謝だ。
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作者名：ユタカ | 作成日時：2017年9月13日 11時
