Gypsophila２【K.N】 (ページ1)

今日:15 hit、昨日:5 hit、合計:44,639 hit

２６　Side Kazunari ページ1

・

あのカップルを食事をして、２日後のことだった。

俺はある講義のために講義室に入り、席に座ろうとした。

「あっ、二宮くん！」

すると女に声をかけられた。
女が近寄ってくる。

「村山。何？」

こいつは村山結衣。
同じ高校で３年間同じクラスで、今は同じ大学で同じ学部の同級生だ。
だからなのか、馴れ馴れしく話しかけてくる。

「ねえ、櫻井先生と桜井さんって付き合ってんの？二人が一緒にいるところ見ちゃったんだけど」

無理もない。
あんだけラブラブ甘々でやってたら、目撃されるのも時間の問題だった。
まあ別に卒業したんだから隠す必要はないんだけど。

「付き合ってるよ」

「えーじゃああの噂本当だったんだ」

「噂？」

「ほらあったじゃん。櫻井先生の彼女は桜井さんかもって」

「あー……」

あったあった。そんなくだらねえ噂が。
正確に言うと、そのときは付き合ってなかったんだけどね。
でもあいつ気にしてたなあと思い出す。

「桜井さん、いつも二宮くん相葉くんの近くにいたじゃん。だから詳しいこと知ってるかなーと思って。あの二人いつから付き合ってたの？」

なんか鼻につく言い方。

そういえば俺と相葉さんの近くにいつも夏音、彩華、Aがいたからその三人のことをよく思ってない輩が一杯いたわ。
こいつはその一人か。

・