夏の庭 (ページ5)

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満月ページ5

『さっきは逃げてごめんなさい……』

ボクは家に帰ってすぐに謝った

利家「いや俺たちも悪かった」

成実「ごめんな……」

佐助「ごめんA……」

『ボクこそごめん、後でみんなの名前教えて』

ボクが言った後

ぐうー

佐助「？」

才蔵「佐助……カッコ悪いぞ」

佐助「オレじゃねーし！」

鎌ノ助「？僕だけど？」

佐助、才蔵「お前かよ！！」

『くす……』

三人のやり取りが面白くてつい笑ってしまった

『お腹空いてるんだったら何か作ってあげるよ』

鎌ノ助「うん、お願い……」

『じゃあ待っててすぐに作ってくるから』

そう言い残しボクは台所へ向かった

──────

Aがどこかへ行った途端に部屋は静かになった

全員「………………………」

秀吉(A……可愛いな……)

半兵衛(Aちゃんって面白いな～)

利家(あいつ……大丈夫か……)

謙信(…………)

景勝(大丈夫かな……)

信玄(変わった奴だな……)

昌豊(無理してなかったらいいんだけど……)

昌信(……何か悩んでいるかもしれないな……)

幸村(どうしよう……)

信之(……何かあるな……)

政宗(……)

成実(……あいつ俺のこと嫌いになってないかな……)

などとさまざまなことを考えていた

バンッ！

すると勢いよく戸が開いて

『お待たせ、待った？』

Aが大きな鍋を抱えながら入ってきた

全員(なぜ鍋！？)

武将全員がそう思った

────────

鍋を食べた後ボクはみんなを部屋に案内した後自分の部屋を教えてから布団に入った

もう夜だ……

いろんなことがあったせいか目が覚めていて眠れない

ボクは部屋を出て縁側に座った

見上げると夜空には満月が浮かんでいた

ボクは柱にもたれながら満月を眺めたまま縁側で寝てしまった

満月の光でボクから伸びている影には……

耳と尻尾が揺れていた