病んでた。【d!】

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「っは…ぅ、かあええ…」

自室についた瞬間、ガクッと膝が曲がる。

「何やあれ…好き…」

ほんまにスカートで良かった。気付かれたらすぐに解雇やからな。
俺の前で無防備に晒された肌に何度噛みつきたいと思っただろうか。

「あかんな、顔に出てたか…」

朝の散歩の時、Aが何かに気付いた様だった。やっぱ見過ぎは駄目か…

「ふへ、ええ写真撮れた…」

眠りが深いAを襲うことなんて容易だ。
こっそり服をはだけさせて撮った写真は取り敢えず1週間保つだろう。

「好き…好き…」

ああ、立候補して良かった。
当主はAを溺愛しており、男のままでは、執事では近付けなかった。
Aの身の回りの世話をするメイドを決めると知り、館の中から「ゾム」を消し、代わりに「ゾムター」を作った。
女装して、元々家事は出来ていたから女物の服の着させ方とか髪の結び方とかを練習したらすぐにAに近付けた。

「今日も可愛かったなA…」

ぞむたー、と舌ったらずに言うA。録音は完璧。
照れた様に笑うA。心から楽しんで笑うA。綺麗でお淑やかに笑うA。ニヤッと得意気に笑うA。その全てが愛おしくて、俺の存在意義。

「うへ、うへへっ。今日の服露出多い事知らへんやろなぁ…っはぁ。生足最高…」

こっそり撮った写真に映るのは短いスカートから覗く下着。

「っこ、こんな無防備なんが悪いんや…あんな、格好するから…！」

屈んだ時に見える下着。
時折覗く肩紐。

「やばっ…あかんわこれ」

俺は悪くない。
Aが無防備で、阿呆で、可愛いんが悪いんや。

「ふへ…かははっ」

好き、好きやでA。
いつか当主殺して、俺のもんにしたるからな。

純白で純粋な悪意→←・

ラッキーカラー

あずきいろ

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