スターチス [ ym × cn ]

# 08 ym ページ8

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少し時間戻ります



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ほんとに今日は最悪だ





大学の構内でコケるし





学食ではいつものお気に入りのメニューが売り切れ





バイト先のカフェでは皿洗いの時に滑って皿割るし





唯一良かったことと言えば大学内でちねんに会えたことくらい





しかも今日は父さんの会社に来いと呼び出されている




うぜぇ 、めんどくせぇな




さっさと用事を終わらせようと授業が終わってから父さんの会社へと向かう





いつ見てもでけぇ会社だな ＿＿＿





ちねんには家庭が裕福とは言っているけど父さんが有名な製菓会社の社長だとは言っていない





父さんは俺に社長を継がせたいらしく俺を大学に行かせている





俺は料理が好きだし 、仕事も自分が選んだものに就きたかった





でも 、これが今まで何不自由なく生活してきた代償なのだろう





会社の受付の前をペコリと頭を下げて通る





エレベーターに乗り広い社内を進んで行く





大きなドアを見ては何度来ても緊張するな 、と思う





コンコンと数回ドアをノックする





「 失礼します 」

「 どうぞ 」





中から父さんの声が聞こえてくる





ドアを開け室内に入れば見慣れた立派な椅子に座る父さんの姿





「 こっちへ来なさい 」

「 分かりました 」





言われた通りに父さんの机の前に立つ





.. なんだ？この雰囲気は 、





深刻というかなんというか重大な話な気がする





「 今日は話があるんだ 」





嫌な予感しかしない





「 はい 、なんでしょうか 」






聞きたくない ＿＿





「 涼介 、大学を辞めて俺の元で経営を学んでくれないか？ 」





は 、？ まじで言ってんのかよ





いつかは俺もこの会社を継がなければいけない時が来るから覚悟はしていたつもりだ





「 .. 分かりました 、」





でもこれでちねんと会える時間は減ってしまう





それは耐えられねぇな ..





でもなんでこれだけの話なのにこんなに空気が重いんだ？





一人で考えていると父さんが口を開いた





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