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私が落ち着いてきた頃に戦兎さんは何があったか話せますか?と聞いてきた。
荊軻「石動さんに送ってもらい、家に着いた後、戦兎さん達に連絡を入れました。そこからしばらくして突然ブラッドスタークが現れて……」
『ファウストに来い』と言われました。という言葉が喉の奥で引っかかった。
戦兎「すみません…あそこでスマッシュさえ現れなければ…」
荊軻「大丈夫です…こうして戦兎さんが来てくれたんですし…後…」
戦兎「後…?」
記憶が無いという事を言おうと思ったが、戦兎さんも記憶喪失なのを忘れていた。
ここで私のことを言ったら更に戦兎さんは色々と考え込んでしまうのでは?と思い、言うのをやめようかと思ったところ今日のお昼に万丈さんに言われたことを思い出した。
荊軻「私、記憶が無いんです…」
戦兎「えっ?まさか…スタークにやられたんですか?」
荊軻「いえ、違います…覚えているようで覚えていないんです…」
戦兎さんに今私に起こっていることを話した。
まず1つは北都に居た頃の記憶が無い。
確かに私は物理学者をやっていて、母と父がいて、幼馴染もいた。
しかし両親や幼馴染や同僚の顔や名前が思い出せなかったり、何をして過ごしていたのかも思い出せない状況なのだ。
もう1つはボトルについて。
これが戦兎さん達の物なのか、ブラッドスタークを前にして放ったあの光は一体なんなのかということ。
戦兎「ボトル…これは俺も見た事が無い。カエルと盾のフルボトルか…。」
荊軻「やはり戦兎さん達の物でもないんですね…渡しておいた方が良いですか?」
戦兎「いや…これは荊軻さんが持っておいてください、何かあった時のために。」
と言って戦兎さんは2つのフルボトルを私に返してくださった。
戦兎「北都に居た頃の記憶が無い…というのもピンポイントだ。何か他に思い出せない事はありますか?」
荊軻「今はそのくらいで…あの、戦兎さん。」
戦兎「どうしました?」
ここまで相談を親身に聞いてくださった戦兎さんには絶対にわかっておいて頂かないといけない事を私は言っておいた。
荊軻「もし、私に何があっても絶対に自分を悔やまないでください。前にただただ前に進んでください。」
戦兎「"もし"の話ですよね。俺がそんな"もし"が起きないようにしますから。」
そう言って戦兎さんはふんわりと微笑んだ。
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あず - 私もブラッドスターク大好きです! (2020年3月12日 23時) (レス) id: d5f52885e8 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - あの…お願いがありますがいかがですか? (2018年3月25日 9時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
優凪 虎兎未(プロフ) - もちづきさん» http://uranai.nosv.org/img/user/data/1/1/b/11b03a6f4d319014527f268c55c29287.jpg 遅れてすみません!上手く描けているかは不安ですが、此方です。 (2018年2月22日 21時) (レス) id: 0bd60f50bd (このIDを非表示/違反報告)
もちづき(プロフ) - 優凪 虎兎未さん» コメント有難うございます、今後も楽しんで頂けるような内容にしたいと思っています。描いて頂けるのであれば是非お願いしたいです。 (2018年2月10日 16時) (レス) id: 4925d3979f (このIDを非表示/違反報告)
優凪 虎兎未(プロフ) - 面白くて、今後の展開も楽しみです!無理しない程度に頑張ってください。 無形先生のイメ画描いても良いですか? (2018年2月6日 20時) (レス) id: 0bd60f50bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちづき x他1人 | 作成日時:2018年1月17日 23時