Quest25 ページ25
誰かが僕の名前を呼んでる、起きなくちゃ。
それに、僕なんかの名前を呼ぶのは誰だろう。
？？｢か…たろ……！歌詞……さん！｣
天月｢歌詞太郎さん！！｣
歌詞｢んん…あまつき、くん…？｣
天月｢歌詞太郎さん！やっと起きた！！｣
ガバッ！と効果音がつく勢いで飛びついてきた。
歌詞｢うん、心配かけてごめんね。｣
天月｢夢の中で、何してたんですか？｣
歌詞｢あー…僕と喧嘩したかな。｣
天月｢？歌詞太郎さんと歌詞太郎さんが喧嘩？｣
歌詞｢あと、嫌いな人達を消してきたよ。｣
天月｢消してきた、って、え！！？｣
歌詞｢大丈夫大丈夫、僕から消しただけだから！
まぁ、生きてるよ。｣
アイツらがもう死んでない限りはまだ生きてる。
本当は、ここからも消してやりたかったけど。
アイツらにも大切な人がいるはずだ。
そこら辺は配慮した。
天月｢まあいいや、立てますか？｣
歌詞｢立てないって言ったら、何してくれるの？｣
天月｢おんぶ、とか？？？｣
歌詞｢なんで疑問形なの？じゃあ、立てない。｣
天月｢じゃあってなんですか！じゃあって！
まぁ、嘘でもいいですけど、はい！｣
僕の前にしゃがみこんで、こっちを見た。
天月｢ちゃんと持てますから！そこまで弱くないです！｣
歌詞｢あはは、分かってるよ。
じゃあ、お願いしようかな？｣
どうぞ！と喜々とした声で答えた。
たまには、甘えてもいいよね？
歌詞｢天月君は、自分と喧嘩したことある？｣
天月｢んー無いかなー、末っ子だったし、特に。｣
なんか意外、天月君って長男かと思ってた。
すごいしっかりしてるし、年上の僕よりも大人びてるし。
歌詞｢そうなんだ、お兄さんがいるの？｣
天月｢兄と姉がいますね。歌詞太郎さんは？｣
歌詞｢僕は1人っ子だよ。｣
天月｢想像通りですね。何でも出来ちゃうとことか、出来ないことがあっても、努力してできるようにするとことか。｣
歌詞｢そうかなぁ…｣
何でも出来るわけじゃないし、出来ないことには目を背けがちだし。
天月｢俺にとって歌詞太郎さんは憧れです。｣
歌詞｢そんなんだ、嬉しいよ。｣
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作者名：ショコラ・A | 作成日時：2018年1月14日 17時
