Quest22 ページ22
まふ「なに、これ?」
トハ「ボクはトハ。魔物だけど攻撃はしないよ。」
そらる「トハ?」
トハ「なに?」
そらる「お前、2人に会った?」
トハ「ああ!あの2人組かい?会ったよ。」
そらる「何も、してないよな?」
トハ「うん!直接何かはしてないよ!」
まふ「よかった。じゃあ僕達2人に会わなくちゃいけないから。じゃあね。」
トハ「うん!」
まふまふは歩き出した。俺はとっかかりがある。
『直接何かはしてないよ!』と、アイツは言った。
直接何かしていないなら間接的に何かしたんだろう。
アイツらが心配だ。早く行こう。
そらる「…まふまふ、急ぐぞ。」
まふ「へっ?ちょ、ちょっと!置いてかないで!?」
ーー
ここは、何処だろう。赤に染まりつつある空。
黒板。机。椅子。学校、かな。
机の上で寝てたみたい。
ふと手を見てみた。
歌詞「小さい…?」
いつもの自分の手より小さくて、傷だらけだった。
横髪を見れば今より少し明るい。
この髪色が嫌で、暗めに染めたんだっけ。
机の中を見てみた。
すると、紙がたくさん入ってて、文字列があった。
『死ね』『落ちこぼれ』
そんな言葉がたくさん入ってた。ああ、これは僕の過去なんだ。
初めてやられた時は、悲しくて泣きじゃくったっけ。
もう、痛くも痒くも無くなってしまったけど。
今は天月君といれて幸せなんだ。これはその幸せの為の通過点。
そう思えばこれも綺麗な思い出。
なのに。
なのに。
どうして僕の心にはこんな黒い渦を巻いているの?
こんな感情知らない。
きっとこれはあの子に見せられた幻なんだ。
幻なら、少しくらい、いいよね?
僕は立ち上がって、傷だらけの足で向かった。
【彼ら】の元へ。
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作者名:ショコラ・A | 作成日時:2018年1月14日 17時