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★屋上の先輩 ページ1

昼休みに屋上に行くのが私の毎日の日課


ドアを開けるとそこには
楽しそうにギターをかき鳴らす男の人




祥「あ、Aちゃん」

『またギターひいてるんですか?戸塚先輩』

祥「聴きたくて来てるくせに笑」





そう言って笑う彼の隣に腰を降ろす

そう、私は戸塚先輩のギターが聴きたくて
毎日毎日ここへ訪れる







祥「Aちゃん毎日来るけどさ、することないの?」

『…戸塚先輩 私のこと暇人って思ってます?』

祥「ん〜…」

『思ってるんですね笑』



こんな会話しかしないのだけれど、私にとって憧れの先輩とこんな風に喋れるだけで十分だった







祥「なんか歌ってよ」

『えっ』


いきなりのリクエストに戸惑ってしまう



『無理ですっ 歌下手なんで』

祥「あ、先輩の言うこと聞かないんだ」






意地悪な瞳。
上目遣いで私を見て、そっと近づいてくる


先輩の大きな右手が私の左手に重なる
断れないこと知ってるくせに…






『でも今回ばかりはちょっと
歌はほんとに壊滅的なんで』

祥「じゃあー… 授業サボるか!」

『それも困ります…!』

祥「どっちか! 」





『………サボり、ます』

祥「おぉ〜、まじか やった!」





私はいつもこの笑顔に負けてしまう

今までサボりどころか
無遅刻無欠席で割と真面目に生きてきた私の人生を
見事に笑顔ひとつで砕いたのがこの人





"憧れの先輩"

から、いつの間にか

"好きな人"

に変わっていた








祥「じゃあ決まりな」


また嬉しそうにギターをひき始める





『戸塚先輩』

祥「はい?」

『それ、なんて曲ですか』


祥「…"好き"」





しっかり目を見て言ってくるから咄嗟に逸らしてしまった



『…っいい歌ですね///』

祥「嘘。 ほんとは"Mint"だけど」

『え? じゃあなんで今』

祥「好きだよ」






また時間が止まり、
今度はしっかり私に向けて言われた




『ちょ、先輩 何の冗談…』

祥「Aちゃん、俺本気なんだけど」




どんどん近づいてくる先輩
前髪が触れ、あと数cm――――――









ほんとにキス寸前、ってところでチャイムが鳴った


助かった…

そう思った私はバカ






ふわっと唇が重なり、すぐ離れた



『―――――…』

祥「ごちそうさま」






そう笑う先輩には到底敵いそうにない…








.



fin.

★車のなかで→



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設定タグ:戸塚祥太 , A.B.C-Z , A.B.C-Z短編
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にゃんこけし(プロフ) - みきさん、ありがとうございます! キュンキュンしていただけてほんとに嬉しいです♪ 続編はまた色んな話が落ち着いたら書かせていただきます~(^∀^) (2017年12月12日 7時) (携帯から) (レス) id: b63c0386f9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 戸塚くん、ドキドキです。告白してからの続編も書いていただけると嬉しいです。これからも期待してます。 (2017年12月12日 1時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんこけし | 作成日時:2017年12月11日 23時

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