黒木の幼馴染！【探偵チームｋｚ事件ノート】

幼馴染が四十人 ページ42

立花side


人がまばらにしかいないカフェテリアに怒声が響く。


若武「なにぃ！？美門が不登校だと！！」


上杉「若武、頼むから少し静かにしろ。」


珍しく上杉くん、若武の両名が喧嘩しない様に自制している。


やっぱり翼のいない穴って大きいんだろうな。


この話が始まる前に上杉くんから三咲くんが不登校になったって話を聞いてびっくりした。


でもやっぱりメンバーがそうなったことの方がインパクトが大きかったみたい。


小塚「アーヤか七鬼、詳しいこと知らないの？」


翼を心配するようなトーンで放たれた小塚くんの言葉に少し胸が温かくなる。


七鬼「俺よく分かんね。ホントにいきなりだったし。」


肩を竦めた忍は本当に分かっていなさそうで。確かに私にも分からない。


立花「あ、、」


それでも頭をよぎるものは間違いなくあるのだ。


上杉「なんか心当たりあるだろ？」


上杉くんの言葉に控えめに頷いて口を開く。


立花「東条、さん・・・、かなって。」


私が途切れつつもそう呟くと若武がバンと机を打って立ち上がった。


若武「またアイツかっ！くそっ」


烈火のごとく怒る若武に対し冷静にこちらを見てきたのが上杉くんだった。


上杉「立花、何でそう思ったんだ？」


しっかりしてる。一人の主観で判断するのが一番危ないもんね。


立花「実は翼が休み始めた前日ね、東条さんと話したの。」


七鬼「でも話してた時は普通だったぞ？」


忍にしてはよく覚えてるな。印象的だったのだろうか。


立花「話が終わってから帰ろって私が言いに行ったじゃない？ほら、忍がお手洗い行ってた間に」


あの話の後に２人きりにさせられて動悸が収まらなかった。


絶対に揶揄われるから口には出さないけどね。


七鬼「ん、そうだったな。」


忍が頷くのを確認した若武が私に続きを促す。


若武「それで？」


立花「無意識なのか分からないけどちょうどグラウンドに出てた東条さんの方見て

　
　 翼の体が引いたの。こう、ビクッて。」



言い切った後にみんなの様子を窺う。


特に上杉くん。


だって現状では上杉くんが一番冷静なんだもの。


上杉「・・・原因が東条だって線で行くのに賛成な奴。」


上がった手は私も含めて五本。


みんな冷静になれてるようで実際は違うね。


いつもならちゃんと謎として検証してから決めるのに。












　 ・・・・
満場一致で私の勝ちだ。

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