★モノグラム ページ4
｢やっぱりカット増やそうかな｣
編集長の言葉に一同どよめいた
｢誓いのキスあるほうが見開きのページ華やかになる気がして｣
『え、それって…』
｢あ、大丈夫! 実際にはキスしてる風で撮るからね｣
さらっと言ってのけるけど、私の頭は真っ白
撮影準備も始まってしまい、もう後には引けない状態だった
祥｢もう1カットか。
じゃあまたお願いします｣
『…はい///』
｢本番入りまーす｣
向き合い、祥太さんがベールをめくる
また何度もたかれるフラッシュ
私の顔は明らかに強ばっている
祥太さんは何故そんなに余裕なんだろうか
…ずるい。
祥｢…Aちゃん、肩の力抜いて｣
祥太さんは腹話術師みたいに小声で私に言った
祥太さんが私の両肩を掴む
ほんとの結婚式みたいで、こんな景色二度と見れないだろうな
綺麗な顔がゆっくり近づいてくる
カメラに映るのは私の顔が見えない角度だから
あとはキスしてる風にすれば撮影は終了
…のはずだった。
前髪が触れ、あと数cmでぶつかる唇
見えないぐらい近づいた彼は首を少し傾けて角度をつくり、静止した
心臓が口から出る、とはこういう感覚なのだろう
｢はい、じゃあそのまま20秒キープでお願いします｣
に、20秒!?
嫌でも呼吸が聞こえるこの距離で20秒は長すぎる
どうしていいか分からなくなり、ぎゅっと目を閉じて時が過ぎるのを待つことにした
そこから10秒ぐらいたった頃だったと思う
もう終わりかどうか確認する為に目を開ければ
祥太さんが吐息混じりで呟いた
祥｢…奪っていいかな｣
少しトーンの低い掠れた声
その言葉の意味を聞き返す間もなく
祥太さんは私にキスをした
｢はい、OKでーす。
本日撮影以上となります｣
編集長の指示が聞こえていないのか
祥太さんは私から離れようとしない
私がトントンと叩くと、名残惜しそうにそっと離れた
祥｢…ごめん、つい｣
無意識だったのか、自分が一番驚いてる様子
『なんか緊張しましたね』
祥｢嫌だった…よね｣
『…嫌だった、かっこよすぎて』
その言葉にまた驚く彼
精一杯背伸びをして
ほっぺたにキスしてやった
『…ごめん、つい笑』
祥｢次は本物の挙式にしようか｣
それってつまり…
祥｢A、俺の名字もらってください｣
.
fin.
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みき(プロフ) - ずっと更新楽しみに待ってますが、なかなかUPさるないのでさみしいです。これからも、ふみとつのキュンキュンストーリーが読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年3月10日 5時) (
レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新、楽しみにしてました。Trap好きです!!河合くんの想いにもキュンときて、ヤられますね。このストーリー、長編になってくれたら嬉しいな…。やっぱり、ふみとつコンビは最強ですね。 (2018年9月11日 7時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 本のイメージがあるから、本から生まれるストーリーも良いかもですね。 (2018年7月7日 9時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 一人旅で、電車の中で本を片手に読みながら物思いに耽っているとっつーとかイメージ出来ますよね。 (2018年7月7日 2時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 普通は、電車でお出掛けだと、テーマパークなどでしょうけど、大人しめにハイキングとか神社巡りで御朱印集めなども似合うかもです。 (2018年7月7日 2時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんこけし | 作成日時：2018年5月2日 22時
