7話 ページ8
ジリリリ…
目覚ましの音で目が覚めた。
時間を見て支度をする。
ちゃんとメイクするの久しぶりだな。いつもは水かけられたりめちゃくちゃにされるからそんなにしてないし。
服も着替えて髪をセットし鏡の前に立つ。
『…よし。大丈夫』
さすがに外に出るのに身なりには気をつけないとな。でも村に行くからって少し気合い入りすぎちゃったな。
周りを見渡し部屋を出る。あまり幹部に会わないように。
幸い誰とも会わずに外へ出れた。
途中使用人の人達に会ったけどこの人たち普通に接してくれてる
「A様綺麗ですね!」
「お出かけですか?気をつけてください!」
ほんとにいい人たち。今日くらい辛い思いしないで過ごしたいな。
村は街から少し遠いので馬車を使って行く。
いい天気でよかった。景色を見ながらぼーっとしているとすぐに故郷へ着いた。
「Aちゃん、帰ってきたのかい?」
「わ!Aお姉ちゃんだ!」
「おかえり!!」
『ただいま!今日休みだから顔出しに来たの』
こんなにたくさんの人から笑顔を向けられたのは久しぶり。
みんなと軽くお話しをしてから両親と祖父母のお墓に向かった。
『ただいま。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん。』
来る途中に寄った花屋の花束を添える。
『そうまた後輩ができたんだ!前に言った女の子じゃなくてね、あれからショッピくんとチーノくんって言ってね!すごいんだよ、成績優秀で入ってきただけあってね…』
しばらくあったことを話した。暴言とか言われてるなんて言えないからそれ以外で。
一通り話すとポツリと自然と言葉が出た。
『…あのね私逃げたいんだ。今すごく辛いの。』
気づくと涙が出ていた。どうしようもない気持ちが込み上げてきた。涙は止まらなくて。むしろどんどん溢れてくる。
『っ…お母さん、お父さん…ぅ、うぅ…』
「Aちゃん…?」
『おばさん…』
声に振り向くとそこには祖父母が無くなってからお世話になったおばさんがいた。私の家の近くにいたおばさんは小さい頃から私を可愛がってくれた。祖母の友人であり祖父母が亡くなってからはおばさんの場所が私の帰る家となっていた。
オバ「どうしたの?泣いて、一旦うちに来な。」
心配そうな表情を浮かべて私を家に入れる。
帰ってからすぐに暖かい紅茶を淹れてくれた。
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夢桜(プロフ) - ななかさん» コメントありがとうございます!嬉しいです!!続編の方はゆっくり更新してますのでよろしければ! (2020年2月15日 8時) (レス) id: b9ddcf0a96 (このIDを非表示/違反報告)
ななか(プロフ) - 小説でガチ泣きしたのは初めてです、素晴らしい作品でした。何度見返しても涙が止まりません、、無理のない程度に頑張ってください!陰ながら応援しています。 (2020年2月15日 1時) (レス) id: c06d19efdc (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 闇人さん» コメントありがとうございます!結婚しましょう! (2020年1月16日 20時) (レス) id: b9ddcf0a96 (このIDを非表示/違反報告)
闇人(プロフ) - 神作ですな……。号泣しました!好きです。結婚しましょ(((殴 (2020年1月16日 15時) (レス) id: 8d615b0163 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - シャベルさん» コメントありがとうございます!いやそんな、照れます…ありがとうございます!! (2020年1月16日 13時) (レス) id: b9ddcf0a96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢桜 | 作成日時:2020年1月8日 0時