尊きモノ 「銀魂 神威」

41最後の言葉 ページ43

神流「...私にとって、このブレスレットは


大切なモノだから。



ずっと、ずっと 大切にするよ」





神威「ーーー。それがいいのかもしれないね」


神威はそう言うと、静かに景色を眺めた。




見えるモノは星ばかり。

その中に小さな輝きを見つけたように感じた。



神流「色々、ありがとうね。

じゃ、私は部屋に戻って

やることがあるから...」






そう言うと神流は司令室の出口に向かっていく。



すると、何かに気づいたように 振り返った。




神流「団長ーーー、





いや、




ーーー『 神威 』」







その言葉で、

一瞬神威は動揺するが、景色を見つめたままだった。




団長ーー今までこの呼び名だったけど、

なぜか、「神威」の方がしっくりくる。






そして、神威に言いたかった事。


伝えなきゃ。



神流「神威！！





..........す、好きです...。



ーーー「尊敬する人」として...！




恩人よありがとうな！！



...じゃ、私はこれで！！」




神流は今までにない


明るく、にっこりした微笑みを浮かべ、



逃げるように司令室を後にした。







ーーーー
ーーーーーー


神威「『好き』『尊敬する人として』...」





それを言う神威はボーッとしている。




神威「俺達夜兎は、とうとう愛を語ることまで

出来るようになったんだね、


....阿伏兎」




いつの間にか、隣には阿伏兎がいた。




阿伏兎「さぁね、俺に聞くなよ すっとこどっこい」


阿伏兎も神威と同じように笑っていた。





沈黙の後、阿伏兎がため息まじりに聞く。


阿伏兎「で？ 団長はどうなんだ？」



神威「え、俺？....俺はね、



まだ分かんないからお蔵行きだね」



阿伏兎「団長ー、惚れたか？」

そう言う阿伏兎は嬉しそうだ。





神威「......殺しちゃうぞ」



阿伏兎「え！？...す、すまねぇ」



神威「でも、この先楽しくなりそうだね」






阿伏兎は神威を見る。
その表情は、とてもやわらかい笑顔だった。



一息ついて 阿伏兎も応える。








阿伏兎「ーーーそうだな...」

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