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英雄たちの凱旋-2 ※改修予定 ページ16

「あ、ほら、来ましたよ」



ハルガルの言葉に
喜んだりへこんだりしているAに

彼が隊列の方を指す




『へ?』




ハルガルの言う方を見ると


そこには、大柄の髭面の男













彼がどうかしたのだろうか…






「いや、あっちです」



ハルガルに促されて、背伸びしてみれば

人垣の向こうに

三つ編みを揺らす男が見えた







『…あ、シャプール殿』






「よかったですね、旦那様がいらして」


『…ハルガル、おかしなことを言うな…

それに、私は、
決して、シャプール殿を見に来たわけでは…』



茶化した様に笑うハルガルに
Aは苦笑いで返す






しかし、こうも見透かされるものだろうか…






いや、決して、

シャプール殿を見に来たのではない…が…






姿を見られて、嬉しい









しかしその姿は、すぐに人垣で見えなくなるので


もう少し、背伸びをする







こちらに、気付くだろうか






いや、少し遠いか…







そんな事を思いながら

人の頭の間から見える彼を、目で追っていたら



『うわあ!』



急に視界が高くなった


驚いて、叫ぶAに
近くにいる人や隊列の中の騎士達が視線を向ける







Aはハルガルに肩車され
人々の頭上に身を置くかたちとなっている









目の前を行くシャプールも




その姿に気づいて、視線を向ける








あまりの状況に



目があったAは

赤面して固まる





恥ずかしい…






どんな顔をすれば…






などと混乱するAをよそに




シャプールは顔をしかめたかと思えば

ふいと視線を外して過ぎ去ってしまう









あれ…?






そんな様子に、違和感を覚える







不機嫌…?









「行ってしまいましたね…」


『ああ…


…とりあえず降ろしてくれるか』




「俺はこのままでも構いませんが」



下から聞こえる、少し楽しそうな声に
対応する気力もない



『…降ろしてくれ』


「わかりました」





彼も空気を読んだのか
それ以上ふざけることなくAを解放した









地面に降り立って、

シャプールが行った方を見る









もう姿は見えない









少し冷静になって
恥ずかしさも何処かへ行った








ただ

おかしなシャプールの様子が気になって







胸のあたりがもやもやする









この違和感かなんなのか




彼の心中など




皆目見当がつかないのであった

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設定タグ:アルスラーン戦記 , , 男装主   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:しゅんすけ | 作成日時:2018年6月3日 15時

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