死柄木弔の妹 season6【ヒロアカ】 (ページ9)

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「じゃあ私たちはこれから補習だから、文化祭のことはみんなに任せるね」

下駄箱まで一緒に行った響香にそういうと、彼女は“文化祭のことはうちらに任せてよ”と小さく笑みを浮かべたのがわかった。

私はというと、同じように下駄箱まで来ていた出久と一緒に補習の教室まで足を進める。

「安心したよ、志賀さんが戻ってきたのを見れて」

「出久の目の前で倒れちゃったもんね…ごめん」

私の言葉に出久はすぐに首を横に振った。

“いやっ、あのっ、そういう意味じゃなくて…”としどろもどろする彼に私は小さく笑いかける。

「もっと持久力つけようと思ってね。今は毎朝のランニングの距離増やしてるんだ」

寝てたら体力落ちてたし、距離増やさないとやっていけないような気がして。

そんな私の言葉に出久は驚いたように目を見開いた。

「僕たまに夜トレーニングしてるんだけど、志賀さんの部屋っていつも電気ついてるよね」

私はその言葉に少しだけ肩をすくめた。

否定をするつもりはない。確かに私は夜遅くまで予習と復習をこなしているから。

「志賀さんは、いつ寝ているの？」

その問いには答えなかった。答えられなかったというほうが正しいかもしれない。

人使にあの言葉を言われるまでは確かに私は寝ていなかった。寝れなかった。

でも今はちゃんと寝てるよ。

「出久がトレーニングする日、たまたま苦手な問題やってるだけだよ」

「…そっか」

私にこれ以上聞いても無駄だと悟ったのか、彼はそれ以上聞いてくることはなかった。

私もこれ以上聞かれるのは困るから、それがちょうどよかった。

「じゃあ行こっか。遅れを取り戻しに」

私の言葉に出久が大きく頷いた。

私たちは今、彼らに学業の面で遅れている。それを取り戻さなくては。