死柄木弔の妹 season6【ヒロアカ】 (ページ44)

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『支持率だけで言えば…アイロンさんが1位、ベストジーニストが応援ブーストもかかって2位、俺が3位、エンデヴァーさんが4位…以下略。』

ホークスが羽を落としながら上へと上がっていく。

生意気な後輩で読めないやつ、きっと先輩ヒーローはそんなことを思ってるんだろうな。

でもホークスとお父さんが言っていることは一理あるように思う。

あの場に立つヒーローたちは、これからの日本を背負うことになる人たち。

そんな人達がきっといつまでも後ろを、過去を見ていたらいけない。

『きっとエイルちゃんの方が立派なヒーローやってますよ〜？』

「っな！！」

急に呼ばれて目をみ開けば、ホークスが画面の向こう側で“エイルちゃん見てるー？”なんて手を振っていた。

「ホークスに頼んだの、悪手だったかもしれない…」

「いや、最善手だろ」

焦凍も苦笑いを浮かべながらもホークスの様子を見つめた。

きっと、自分のお父さんにも思うところがあるからだろう。

『アイロンさんもそう思いません？？』

『…俺に話を振るな』

『え〜、愛娘の話ですよー？』

テレビの向こう側で繰り広げられるヒーロー(お父さん)とヒーロー(あこがれ)の会話に頭が痛くなる。

『もっとヒーローらしいこと言ってくださいよ…』

そう言って不敵に笑うホークスは、これ(イケメン)だからきっと支持率が高いんだろうな。

中身ただの生意気で面倒臭い先輩じゃん。

「志賀、師と会ったことがあるのか？」

「ん〜…まぁちょっとね。この前遊びに行った時敵に電車ジャックされてさ、ホークス呼んだんだ」

そう話せば、踏陰は“そうか”と小さく呟いた。

踏陰が私の目標とする社会をホークスに話してくれたおかげで、私はようやく目標を見つけることが出来たんだ。

でもきっと、ホークスやお父さん以上に“これから”に目を向けているヒーローはいないから。

「…ヒーローが暇になる社会、か」

オールフォーワンがいる限り、そんな社会は作ることが難しそうで、私はそっと息を吐いた。