死柄木弔の妹 season4【ヒロアカ】 (ページ38)

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仮免の説明はざっとこうだ。

最近のヒーロー活動はスピードが重視されてきている。

だから今回もスピードを求め、先着100名を通過とする。

「これは雄英(私達)に不利だね」

「…うん、僕もそう思う」

私たちは唯一与えられたアドバンテージである“個性がわからない”がないんだ。

雄英潰しが考えられるなんて当然。

「みんなは一緒に行動しな。私は大所帯は苦手だから一人で行く」

「えっ、ちょ、志賀さん！！」

「大丈夫。落ち着いて作戦を練れば出久は絶対通過するから」

「…っ」

私の言葉にたぶん納得はしてないだろうけど、出久はそれ以上言ってこなかった。

焦凍もどうやら一人で行動するらしい。

まぁ彼は大きな氷ぶっぱなすだろうからな。当然といえば当然か。

条件達成者先着100名が通過。5割なんて目じゃないくらい少ない。

加えて私は絶対に仮免をとらなきゃいけない立場にいる。

…ならやることは決まってる。

「さっさと片付けるしかないよね」

「そうだよねぇ！…だから僕らからすれば、治癒型個性の君が一人でいてくれるなんてありがたいんだよね」

戦闘においては無個性。

つまり私は相手に舐められているってことになる。

「…そっちの方が有利」

私は個性こそ晒されてるけど戦闘スタイルは近接型の一対一を好むタイプだと思われているはず。

私はぽけっと突っ立っているその人たちに対してニヤリとわらった。

「何笑ってんだよ」

「…いや、こちらこそありがたいなって」

そんな遠くから、そんな大勢で見てくれているなんてさ。