157.志賀オリジン 前編 ページ22
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「夜遅いのにごめん。でもみんなに聞いて欲しい。」
共有スペースにいるみんなに私は声をかける。
皆は驚いたように私を見つめた。
「私の、家族の話なんだ」
その言葉に皆が息を飲む。
焦凍くんが“いいのか？”と声を上げた。
「うん、いいの。皆が今日騒いでたのは無理やりでしょ？」
「…Aちゃん」
お茶子ちゃんが驚いたように私の名前を呼んだ。
「話さなくちゃいけない。皆に、抱えさせる訳には行かない」
「そんなっ、僕たちは…！」
「私のケジメなんだ」
緑谷くんの言葉を遮る。
ごめんね、自分勝手だけど話させて欲しい。
「みんなも会見を聞いて気になったと思うんだ。私が、死柄木弔の妹だって話を」
皆の顔が強ばる。
そうだよね、そんな人と一緒にいたくないよね…
「それは、紛れもない事実なんだ」
「じ、じゃあっ、死柄木弔もアイロンの娘なのか…？」
峰田くんの言葉に私は首を横に振った。
「私と志賀鉄哉…プロヒーローアイロンには血の繋がりがないの。私は、拾い子だから」
みんなの空気が変わった。
衝撃だったのだろうか。いや、そもそもお父さんとお母さん今32だから私産んだの16ってなっちゃうよ。この人たちまだ雄英生だよ。
「確かに、アイロンは今32歳…拾い子ってなると辻褄は合うかも」
緑谷くんの言葉に頷いた。
「実の父さんに捨てられたところを、お父さんが拾ってくれた」
父さんにされたことは言わなかった。
言ったらそれこそ、彼らのキャパオーバーを起こすと思ったから。
「私は敵の妹だよ。だけどお父さんは死柄木との関わりがない」
そう、お父さんはこの問題に無関係。
「それでも私はお兄ちゃんを救いたい」
「…！！」
飯田くんが目を見開いた。
そう、ごめんね。飯田くん。
だから私はどんな人でもまるっと助けられるって意味で“エイル”にしたんだ。
「Aさん…」
百ちゃんのことを見て、私は肩を竦めた。
「でも今、ちょっと自信ないんだ。」
みんなの真剣な顔に対して、私は眉を八の字にさせた。
「私は、みんなの
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