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鉄哉side
「やっほー香山ちゃん」
「鉄哉さん…話は聞いてましたけど本当に来るなんて驚きました」
香山ちゃんとは香山ちゃんのインターンぶりかもしれない。
過激だったヒーロースーツは、今は全身極薄タイツで覆われている。
「香山ちゃんそれで教壇たってるの？？大丈夫？ここ高校だよ？」
いくら雄英はヒーロースーツで教えるのが暗黙の了解とはいえ、その格好はまずい気がする。1 8 禁 ヒ ー ロ ー って言われてるんだし
「雄英はヒーロースーツで教壇に立つのが暗黙の了解…そういう意味じゃ香山先輩もそれで出るしかないんですよ」
「それはそうだけどさ」
俺のヒーロースーツは黒いサルエルパンツに白いパーカー、そしてスニーカーという一見私服みたいなスーツ。
そこに少しずつ金属を使ってもらっている。
俺はシステム上、実の娘がいるクラスの担任になることは出来ない。
公私混同する可能性が高いから、というのが理由らしい。
まぁそうだよな、俺だってAの担任になったら絶対厳しくしちゃうし。
1-Aの寮に入れてくれないならAも入れない！って言い張ったら校長が苦渋の決断ということでサポーターとしてA組の寮に入れるように考えてくれた。
1年の先生たちはそんな俺を呆れたように見ていた。
「なぁイレイザー、なんで俺らこんな親バカに憧れてんだ？」
「わかってるだろマイク。あの人は、ヒーロー活動になると人が変わる」
「そこ、聞こえてるからな」
ひざしと消太の露骨な顔に今度は俺がため息を吐いた。
「オールマイトも、基礎学は俺に任せてください」
「あ、あぁ…よろしく頼むよ」
なんだよ、皆して俺を変人みたいな目で見やがって。
俺はただ娘が大好きなだけだよ何か文句あるか
「轟焦凍くんと爆豪勝己くんってA組だよね？」
「…あ、はい。俺のクラスです」
「よしきた」
あの時の姿勢は俺も評価している。
ただ、Aを助けに行ったのはいただけない。
もしかしたら、それが彼のヒーロー人生の汚点になってしまうかもしれないから。
そして爆豪勝己くんは自分も狙われてるあんな状況で必死にAを庇っていた。
そんなの、めちゃくちゃかっこいいじゃんか。
「消太、今回のクラスカッコイイな」
「…俺のクラスですから」
そう言って微笑む消太に俺も思わず口角が上がった。
そんな風に言えちゃう消太もカッコイイよ。本当に。
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