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相澤side
耳郎、爆豪と上手く行き、オールマイトさんが緑谷の家に一人で行くということで、俺も志賀の家に一人で行こうと車内で息を吐いた。
「…俺個人的に一番厄介なんだよな…」
志賀鉄哉。親バカで娘第一で本当に親バカな俺の先輩。
実子を作らず、志賀に愛情をたくさん注いで、なんなら本当に志賀Aのことが大好きな親バカ。
「…今度こそ殴られる覚悟しないと」
しかも絶対痛いやつ。
「おー、待ってたよ消太！」
「…こんにちは、鉄哉さん」
中に通され、娘のほうの志賀が俺の前にお茶を置いた。
そしてその後すぐにその部屋を立ち去る。
「この度は俺たちの監督不足で多大なるご迷惑をお掛けしました」
「
鉄哉さんの言葉に思わず歯を食いしばる。
そうだ。その人は俺と似ている。
…いや、どちらかと言えば、俺がこの人に似せたんだ。
こんなヒーローになりたいと学生時代思ったから。
「一番は、全寮制にすることについてなのですが」
「そうそれ、俺やっぱ嫌なんだよね」
“別に雄英に不信感があるとかそういうのじゃねぇけど、やっぱ納得できねぇよな”
なんて呟いた。
そりゃそうだ。娘を助け出す作戦に駆り出されておいて、任された場所は周囲の安全確保。
俺が彼の立場だったらとてつもなく嫌だな。
「でも、俺からの条件のんでくれんならいいよ」
「条件？」
「そ。」
彼はそう言うと、俺に1枚の紙を出してきた。
それは、ヒーロー科の教員になるにあたり必要な教員免許で、思わず彼の方を見る。
「俺を雄英で働かせてくれるならいいよ、Aを寮に入れても」
その言葉に思わず俺も言葉を失った。
この人がA組で働いてくれれば、きっと奴らにも刺激になる。
でも、それは鉄哉さんのヒーロー事務所経営に支障をきたすということになりかねない。
「もしそうなったら天が復職するつもりらしいし、事務所の管理は天とサイドキックたちがやってくれるって。俺は学校が休みの日にヒーロー活動するくらいでいいよ。一番守りたいものを守れるために」
「校長に話してみます。多分通してくれると思いますよ。そして…Aさんを立派なヒーローに育てます」
“消太なら心強いわ”
そう言った彼はまた神妙な顔をした。
「もう一つ。あるだろ」
「…はい。志賀が死柄木の妹であるとどこから流れたと思いますか？」
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